建設も変える:現場の状況の把握、安全管理
Domoというツールの幅の広さを見せてくれたのが、ユタ州の建設企業であるLayton Constructionだ。約25州にわたって事業を展開している同社は、建築現場の状況をヒートマップで可視化し、州単位や時間単位で把握している。「現場に行かずして何が起こっているか分かるようになった」と満足顔で語るのは、CEOを務めるDavid Layton氏だ。
Layton氏が特に強調するのは安全管理だ。雨の日は転倒事故が増えるなど、スタッフの安全は天候の影響を受けやすい。例えば、ある月に特定の場所で転倒が多いのはなぜかといった疑問をドリルダウンしながら分析し、それに関連する事業部やプロジェクトなどの情報を引き出せる。これにより、「事実に基づいた的確な指示を監督者に出すことができる」という。
2.5万平方フィートという巨大な倉庫を12カ月で構築するというプロジェクトでは、ダッシュボードを使ってリアルタイムの工事の進み具合を顧客に見せながら進めることができた。以前なら、数日~数週間遅れでスケジュールの報告をしなければならなかったが、Layton氏は「予測システムのデータをダッシュボードに入れ、追跡中の指標にフィードするようにした。工事の進み具合が予想通りでないときはアラートが出る仕組みになっている」と説明する。
Layton氏が目指すのは、リアルタイムのデータを利用した効率の良い生産性管理だ。そして「将来的に、ドローンを飛ばして建築作業の生産性を把握できる日が来るだろう」と予想した。

Layton Constructionでは建設のさまざまな場面でDomoを活用している。安全管理では月単位、プロジェクト単位などで事故の数を見て、適切な対策を取っているという
(取材協力:ドーモ)