カブドットコム証券は、これまで郵送で行っていた取引先との帳票のやりとりを、クラウドから必要なデータをダウンロードできるようにした。この仕組みを提供したウイングアーク1stが発表した。
今回の取り組みでは、ウイングアーク1stの帳票ソリューション「SVF Cloud」が活用されている。2018年4月に運用を開始しており、費用面では、仮にオンプレミスに構築した場合と比較し、初期費用は10分の1に削減した。また、監視項目が5分の1になり、運用負荷が軽減されたという。
取引先とやりとりする帳票は、機関投資家などに対する貸株業務において義務付けられた各種取引書類を指す。発行する帳票は、取引先1社当たり毎月千数百件に及ぶこともあり、これまで郵送で行っていた帳票のやりとりを電子データによるダウンロードに切り替えることで、取引先とカブドットコム証券双方の業務効率化が実現した。
カブドットコム証券では、さまざまなシステムの稼働環境をAmazon Web Services(AWS)に移行させてつつある。同社は「SVF Cloud」について、自社の設備からAWSの専用ネットワーク接続を簡単に確立できる「AWS Direct Connect サービス」に対応していることから、セキュリティやコンプライアンス要件を満たせると判断した。