Google Cloudは米国時間4月9日、カリフォルニア州サンフランシスコで開催中の「Google Cloud Next '19」カンファレンスで、オープンソースに軸足を置いた新たな提携を発表するとともに、世界市場でのプレゼンス強化に向けて引き続きまい進していくと述べた。
Google Cloudの最高経営責任者(CEO)Thomas Kurian氏は同カンファレンスの基調講演で、マルチクラウドやデジタル変革とともに、業界への注力を中核に据えた戦略の概要を語った。
Google Cloudでインフラパートナー関係の責任者を務めるManvinder Singh氏は先週、報道陣に対して、「われわれは『Google Cloud Platform』(GCP)をアプリケーション構築のための最高の環境にしたい」と述べ、そのために例えば「MongoDB Atlas」といった製品の利用が必要なのであれば、「われわれは喜んでそれをサポートする」としていた。さらに同氏は、オープンソースコミュニティーをサポートするというGoogleの伝統を守りつつ、「われわれは闘争ではなく、協調によるアプローチがあると信じている」とも述べていた。
同社はMongoDBに加えて、ConfluentやDataStax、Elastic、InfluxData、Neo Technology(「Neo4j」)、Redis Labsとの重要な戦略的関係を築いていると説明した。これらの提携により、サービス/アプリケーション間のパフォーマンスとレイテンシの最適化に向けた確固たる取り組みが可能となり、クラウド上で稼働するフルマネージド型のサービスが提供されることになる。また顧客は、「Google Cloud Console」によるサービスのプロビジョニング/管理をはじめとするアプリケーションの管理機能を、統合されたユーザーインターフェースから利用できるようになる。さらに、パートナー各社のサービスを利用した料金もGoogle Cloudの請求書に含められ、一本化される。なお顧客は、大半のパートナー企業の製品に関するGoogle Cloudのサポートを受けられるようになる。
Singh氏は、新しく発表されたパートナーシップによって、これらのサービスを「当社のプラットフォームのファーストクラスのサービス」とすると述べた。
これまでにもGoogleは、これらのベンダーの一部と提携している。GoogleとConfluentは2018年に、「Apache Kafka」をベースとするフルマネージド型のストリーミングデータサービスである「Confluent Cloud」をGoogle Cloudにもたらすと発表している。一方でGoogleは、「Dataflow」や「Cloud Pub/Sub」などの、新たなパートナーと比肩するような独自のデータ管理サービスも提供している。