飲食店向けの予約台帳や顧客台帳をクラウドサービスで提供するトレタは4月15日、AI(人工知能)を活用したデータラベリング技術を開発したと発表した。飲食店の予約傾向や飲食状況を効率的に分析することが目的である。

(出典:トレタ)
同社によると、外食産業ではデータの形式にばらつきが多く、そのままでは活用が難しいことがあるという。そこで、飲食店に蓄積されたデータを活用できる状態にするため、同技術の開発に至ったとしている。
この技術を用いて飲食店に蓄積された大量の顧客データや飲食データに、フードやドリンクといったカテゴリ情報を自動的に付与することで、データを簡単に活用できるようになるという。
これにより食品、飲料メーカーや外食チェーンは、地域、業態、店舗、客単価といった顧客属性ごとの飲食行動を分析したり、飲食店が自社データと市場データを比較して自社の課題発見やメニュー開発を行ったりできるようになると同社は説明する。例えば「エリア内の居酒屋業態では、どのようなメニューがどの程度、どのような層に注文されているのか」「1組のカテゴリ別ドリンク注文量はどれくらいなのか」などを簡単に把握することが可能であると述べる。
さらに同社は、この技術を活用したBI(ビジネスインテリジェンス)ツールを2019年夏ごろに提供する予定。BIツールは「Microsoft Power BI」を基盤としており、AIに関してはクラウド基盤「Microsoft Azure」の機械学習サービス「Azure ML Service」を活用したサービスを予定している。
トレタは2018年12月にNTTドコモと業務・資本提携を結んでおり、今後はNTTドコモが提供する共通ID「dアカウント」と連携を図りながら、外食産業におけるデータの質と価値の向上に取り組んでいくとしている。