「Windows 10 20H1」プレビュー版がインストールできない不具合、セキュリティパッチが原因

Liam Tung (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2019-04-18 10:52

 Microsoftは現在、米国時間4月9日にリリースしたセキュリティ更新プログラムに存在する問題を解決しようと取り組んでいる。このプログラムによって、「Windows 10 20H1」のプレビュー版がインストールできないという問題が一部テスターの間で発生したためだ。

 同社は10日に、2020年前半にリリースされる見込みの20H1に対する初のテストビルド(「Build 18875」)を「Windows Insider Program」の「Fast」リングのテスターに向けてリリースしたが、一部のテスターはさまざまなエラーメッセージに遭遇し、そのインストールができなかったという。

 Windows Insider Programの責任者であるDona Sarkar氏は、9日にリリースされたセキュリティ更新プログラム「KB4495666」が問題の原因であると認めている。なお、このプログラムを適用すると「Windows 10 19H1」(バージョン1903)のビルドは「Build 18362.53」になる

 問題の根源は、Windows 10を新たなビルドにアップデートしようとする際に発生する「マイグレーションの失敗」だと同氏は述べている。

 Microsoftは現在、Build 18362.53に適用する新たな累積アップデートに取り組んでいる。Windows Insider Programのテスターは、このアップデートをインストールすることで、20H1ブランチの最新ビルドにアップデートできるようになる。

 また同社は当面、Build 18362.53をインストール済みのテスターに対する「Build 18875」の提供を中止しており、テスターへのリリースを再開するまでは新たな20H1ビルドのリリースも見合わせている。

 Microsoftの「Windows」チームは5日、「Skip Ahead」リングと「Fast」リングのテスターを1つのグループにまとめ、19H2ではなく「20H1」のテストに振り向ける意向を明らかにした。なお「19H2」のビルドはInsiderテスター向けに今春ロールアウトされる。

 また8日には、「Windows Insider Program」の「Release Preview」リングに向けて「Windows 10 May 2019 Update」(Windows 10 19H1)がリリースされている。

 2019年の秋/冬にリリースされる予定の19H2はマイナーなアップデートになる可能性が高い。MicrosoftはWindows 10のEnterpriseエディションおよびEducationエディションのH2リリースがH1リリースのような18カ月間ではなく、30カ月間サポートされるようになると発表している。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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