前回は個人で利用するストレージ管理の時間削減を紹介しました。今回は、会社や学校、プロジェクトチームなど複数名で利用するファイルやストレージの管理を紹介します。
チームのストレージ管理
チームで共同作業を進める際に、ネットワーク接続ストレージ(NAS)やファイルサーバーといったストレージを利用されているケース多いのが現状です。これらのストレージは大容量化、低価格化によって手頃に使えるようになりましたが、一方で、管理の手間がかかります。ストレージ容量が不足した場合は、追加のディスクを準備したり、ハードディスクが故障したりした場合は交換をするなどの作業が必要です。前回紹介したように、Dropboxへファイルを移行、集約していくことによってこのような故障への対応が不要となりますし、故障対応のための予備ディスクを準備しておく必要もなくなります。
一度Dropboxへ移行すれば、スマートフォンやタブレットなどを活用して外出先からファイルを利用するなど、働く場所と時間の選択肢が増えます。
具体的な活用シーンとしては、出張先で作業が必要な場合、台風や降雪などの天候不良で交通機関が混乱して外出が難しい場合、子育てや介護などのため自宅からの作業が必要な場合などが想定できます。
「Dropbox Business」を利用すれば、シングルサインオン(SSO)や共有範囲設定などのセキュリティポリシーをチーム内で統一でき、USBドライブなどでデータを持ち運ぶよりも安全に運用できます。チームフォルダを利用すれば、権限管理は個人ではなくチームのものとなります。入社、異動、退職などライフサイクルへの対応もよりスムーズです。
ストレージ管理や外出先での利用の他に、日常業務で発生する時間の無駄を省いていくことでDropboxを利用する費用対効果は非常に高くなっていきます。
日々の業務の中で意識していないものの、実際には時間がとられている作業はたくさんあります。その中でも、「必要なファイルやデータを探す」作業は、自覚がないまま日々何度も行なっている行為です。小さな改善を積み重ねていくと、1日、1週間といった単位で振り返った時に大きな違いとなります。たとえば、1カ月の営業日を20日、1日8時間とした場合、1日1人あたり10分節約できれば、10人のチームで1年あたり約50人日の節約となります。
実際にDropboxを利用して作業時間や作業場所の選択肢が増えることで得られる時間の節約効果や、日常の業務効率改善で節約できた時間などを使うことで、より作業品質を高めるのに使ったり、今までは手がつけられなかった別のプロジェクトへ着手できたりするなど、さらなる効果が得られます。