実際にロボット化する時の注意点は「ロボットに任せすぎないこと」だと石井氏は語る。
「RPAは100%正しく動作すると考えてはいけない。確定入力は必ず人間が確認すること。また、運用開始後もシステムや業務フローの変更などに合わせた、継続的なメンテナンスは不可欠だ。さらに、各部門ではロボットが何の作業をどのような動作するのかを把握しておく必要がある。ロボット化とは『他部門に業務を委託する』ことではない」(同氏)
そして何より大切なのは「ロボット化によって得た時間を、どのように活用するか」を明確にしておくことだと説く。
双日では今後、RPAに対する理解度をさらに向上させ、社内の導入事例を充実させる方針だ。手順書のテンプレート化や手順書作成前の相談会、新入社員の研修も実施していく計画があるという。石井氏は「RPAで『これならできる』『こうすればできる』といった意識を現場に持ってもらうことが、RPAを現場に根付かせる重要なポイントだ」と指摘した。

今後は海外展開も視野に入れているとのことだ