Gartnerの予測によると、2019年のデータセンター関連支出は2.8%低下するものの、成長を続ける世界IT支出がマイナスに転じるまでには至らないという。
Gartnerは、世界IT支出が前年比1.1%増の3兆7900億ドルになると予測している。同社は1月時点で、その成長率を3.2%と予測していた。
同社によると、下方修正の原因は米ドル高基調と為替変動だという。
データセンター関連支出の低下について、Gartnerはサーバーの平均販売価格の低下により市場が減速していると述べている。それに加えて、IT支出はクラウド関連にシフトしている。そしてクラウド関連は、エンタープライズソフトウェア分野に対する支出の増加を招き、同分野は2019年に7.1%の成長を遂げるとGartnerは予測している。同社は、IaaSおよびPaaSへの支出も成長を続けると付け加えている。
XaaS関連の支出が増加することで、データセンター関連の支出は低下し続けるだろう。
IT関連支出に対して影響を与えるもう1つの要素は人工知能(AI)テクノロジーだが、Gartnerによるとその大きさは未知数だという。
GartnerのアナリストJohn-David Lovelock氏は以下のように述べている。
AIはIT支出に大きな影響を与えているものの、それが果たす役割については誤解を招いている場合が多い。AIは製品ではない。実際のところこれは一連のテクニック、すなわちコンピューター分野における工学的原則だ。このため、AIは既存の多くの製品やサービスに組み込まれているとともに、あらゆる業界における新規開発の取り組みで中心に据えられている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。