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Cohesity、Google Cloud向けのバックアップサービスを発表

渡邉利和

2019-04-26 13:18

 米Cohesityは4月25日、創業者兼CEO(最高経営責任者)のMohit Aron氏による事業説明会を開催し、同社のビジョンなどに加え、米国で4月9日に発表したGoogle Cloud向けのバックアップサービス「Cohesity Cloud Backup Service for Google Cloud」に関して説明した。

Cohesity 創業者兼CEOのMohit Aron氏
Cohesity 創業者兼CEOのMohit Aron氏

 Aron氏は、まず同社のコンセプトについて「スマートデータ管理(Smart Data Management)」という言葉を打ち出し、コンシューマー市場でスマートフォンがもたらした“革新”をエンタープライズ・データ管理の分野にもたらすというアナロジーを語った。携帯電話に加えてカメラやビデオカメラ、ボイスレコーダー、PCなどのさまざまなデバイスが実現していた機能を一つの機器に取り込んだことを踏まえ、「一つのユーザーインターフェース(UI)で全てのアプリとデータを管理」「機械学習による効率改善」「機能を追加するApp Store」という特徴を掲げる。

 同氏は、企業のデータ管理の問題を「マスデータ断片化(Mass Data Fragmentation)」と表現した。中核の業務アプリケーションのデータなど、手厚く管理されている“プライマリ”のデータは全体の20%程度に過ぎず、80%のデータは“セカンダリ”のデータとして、用途やアプリケーションごとに断片化した状態で保持されており、効率的な管理や活用が困難になっている。

「マスデータ断片化」問題に対するソリューション(出典:Cohesity)
「マスデータ断片化」問題に対するソリューション(出典:Cohesity)

 この状況を、用途ごとに専用の機器を使うしかなかったスマートフォン登場以前の状況になぞらえ、「Cohesity Data Platform」という、オンプレミスデータセンターからクラウドまでを1つのプラットフォームでカバーするとした。これは、あらゆるワークロードに対応するデータプラットフォームとした上で、ユーザーやサードパーティーによる機能追加を容易にし、きめ細かくユーザーニーズに応えていく、というのが同社の製品戦略となる。

 新たに発表されたGoogle Cloud向けのバックアップサービスは、実際の顧客の95%がまずバックアップ用途で同社のプラットフォームを導入しているという事実を踏まえた展開という。さらに、これまではエンタープライズグレードのバックアップ機能が実装されていなかったGoogle Cloudに、「Backup-as-a-Service」という形で、高度なバックアップ機能を追加することで、補完的な役割を果たすことにもなる。「GCP Marketplace」から購入可能で、料金請求もGoogleから一括で行われるなど、Google Cloudに統合された形で提供される。

「Cohesity Cloud Backup Service for Google Cloud」の概要(出典:Cohesity)
「Cohesity Cloud Backup Service for Google Cloud」の概要(出典:Cohesity)

 以前の同社は、シンプルに“セカンダリーストレージ”といった言い方をしていたが、今回の発表では“ハイパーコンバージド型セカンダリーストレージ市場のリーダー”と表現し、ハイパーコンバージドを前面に出す形になった。さらに同氏は、スマートデータ管理というコンセプトを打ち出した上で「バックアップだけじゃない」というメッセージを発信している。

 とはいえ、既存の全てのセカンダリーデータをCohesity Data Platformに移行するのはそう容易ではないため、まずはバックアップ向けのポイントソリューションとして導入し、段階的に用途を拡大していくというアプローチが現実的であるようだ。

 同氏が紹介したグローバル展開するクレジットカード会社の採用事例では、それまで6種類のバックアップソリューションが混在していた環境をCohesityにリプレースすることで、大幅なコスト削減が可能になったという。バックアップソフトウェアのライセンスからメディアサーバーなどのインフラ、バックアップメディアなど、バックアップシステムの構築/運用には多額のコストを伴うが、Cohesityによってこれらを統合できる点がコスト削減に寄与するとしている。

 なお、同社のシステムは、独自の分散ファイルシステム「Cohesity SnapFS」上にAPI指向のアプリケーションプラットフォームを載せたものと見ることができるだろう。ストレージとコンピューティングを統合するという点では、まさにハイパーコンバージドインフラ(HCI)だが、既存のHCIの多くが「コンピューティングにストレージを統合した」という見え方なのに対し、Cohesityの場合は「ストレージにコンピューティングを取り込んだ」ように見える点が特徴と言える。

 同氏は、アプリケーションの例として、特定のデータを隠ぺいするデータマスキングや特別なアクセス権限を必要とする機密データの取り扱いなど、データの構造や種類、用途など個々の特性に応じたカスタム処理を実装することで、「単一のデータソースでさまざまなワークロードに対応できる」(同氏)と説明しており、確かにこの点では新しいアプローチと言ってよいようだ。

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