IT担当者なら知っておきたいインターネットの基礎:その起源をざっくり振り返る - (page 3)

野々下裕子 2019年05月11日 07時00分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

ドメイン名は誰が管理しているのか

 ドメインは世界に1つしか存在しないのでインターネット上の資産と考えられている。誰でも登録できるが、売買目的で購入したり、悪用されたりしないよう管理されている。ドメインの管理、販売は「レジストリー」「レジストラー」「リセラー」によって行われ、それぞれの国やサービス組織で管理されている。ドメイン名の公平性を維持するため、WHOISと呼ばれる登録情報の検索サービスと使って誰でも登録者を調べられるようになっている。

階層構造によるインターネットの管理
階層構造によるインターネットの管理

 ドメイン名は新しく作ることができるが、基本的には登録受付が早い順番で優先される。さらにレジストラーが登録できるのは「gTLD(Generic Top Level Domain:分野別トップレベルドメイン)」「ccTLD(country code TLD:国コード用のTLD)」「Infrastructure TLD(インターネットインフラ用のTLD)」のうちの前者2つで、残りはICANNなどの運営組織で協議しながら決められる。さらにドメイン名によって登録管理組織も管理の枠組みも、運用管理ポリシーもそれぞれ異なっていて、それらも有志組織などによって協議されている。

 日本ではドメイン名の管理運営は日本レジストリーサービス(JPRS)が行っている。扱っているのは第3レベルに登録する、「属性型JPドメイン名」「地域型JPドメイン名」「都道府県型JPドメイン名」と、第2レベルに登録する「汎用JPドメイン名」で、2019年1月時点の登録数は約155万件以上となっている。

日本国内の主なレジストリーで、申請書で国名が「Japan」となっているもの。一般に登録できるgTLDと、自社向けに申請されたgTLDが混在している
日本国内の主なレジストリーで、申請書で国名が「Japan」となっているもの。一般に登録できるgTLDと、自社向けに申請されたgTLDが混在している
【図版】日本国内の主なレジストリーで、申請書で国名が「Japan」となっているもの。一般に登録できるgTLDと、自社向けに申請されたgTLDが混在している

日本でインターネットが使われたのはいつから?

 日本で最初にインターネットが使われたのは1984年で、東京大学、東京工業大学、慶應義塾大学の3校がJUNET(Japan University Network:ジュネット)を立ち上げた。1986年にJUNETとCSNETがつながり、1988年には学術研究機関同士が接続するWIDEプロジェクト(ワイド)が登場する。

 1991年に政府でインターネットの商用利用が許可され、1994年には世界中のネットワークとの接続を維持するための情報分岐点として「NSPIXP(Network Service Provider Internet eXchange Point)」が設置された。ここから本格的な商用利用が開始する。

 1995年1月の阪神淡路大震災では、神戸市が日本の行政として初めてウェブページを立ち上げ、世界中に現地の情報を発信した。それをきっかけにパソコン通信が中心だった国内でも、インターネットサービスが注目されるようになった。同年にTCP/IPとブラウザを標準搭載したクライアントOS「Windows 95」が発売され、インターネットブームが訪れた。

 それから日本のインターネット利用者は増え続け、総務省の情報通信白書によると、2017年の時点で日本のインターネット利用率(個人)は80.9%で、世界でも上位に入っている。端末別のインターネット利用率は、スマートフォン(59.7%)が最も高く、PCの利用率(52.5%)を上回っている。これは世界全体の傾向でもある。

まとめ

 2018年12月に発表された国連機関の国際電気通信連合(ITU)の調査によると、世界のインターネット利用者数は約39億人と世界総人口の半数を越えるという。ネットワークの上にもう一つの世界が存在するといえる状況に近づき、これからますます重要なものになっていくのは間違いない。

 新しい技術やサービスが次々と大量に登場し、その全てを知るのは不可能になっている。だからこそ、改めて基本だけでも知っておくことが、インターネットを理解するきっかけになるかもしれない。

 なお、インターネットの歴史や日本におけるインターネット資源管理について、より詳しく知りたい場合は、日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)が公開している以下の各ページを参照してほしい。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SpecialPR

連載

CIO
教育IT“本格始動”
月刊 Windows 10移行の心・技・体
ITアナリストが知る日本企業の「ITの盲点」
シェアリングエコノミーの衝撃
デジタル“失敗学”
コンサルティング現場のカラクリ
Rethink Internet:インターネット再考
インシデントをもたらすヒューマンエラー
トランザクションの今昔物語
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「展望2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
セキュリティインシデント対応の現場
エンドポイントセキュリティの4つの「基礎」
企業セキュリティの歩き方
サイバーセキュリティ未来考
ネットワークセキュリティの要諦
セキュリティの論点
スペシャル
エンタープライズAIの隆盛
インシュアテックで変わる保険業界
顧客は勝手に育たない--MAツール導入の心得
「ひとり情シス」の本当のところ
ざっくり解決!SNS担当者お悩み相談室
生産性向上に効くビジネスITツール最前線
ざっくりわかるSNSマーケティング入門
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft Inspire
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell Technologies World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
吉田行男「より賢く活用するためのOSS最新動向」
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
日本株展望
企業決算
このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]