DIYで無線LANアクセスポイントを整備--Meraki Goを試す

渡邉利和 2019年05月18日 07時00分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

 Merakiは、元々無線LANアクセスポイントや各種ネットワーク機器と、これらをクラウドで一元管理するサービスと組み合わせて中堅企業向けに提供していたベンダーだ。2012年に、Cisco Systemsに買収されている。買収後のMerakiは、基本的には無線LANアクセスポイントのブランドとして存在感を維持していたが、このほど日本でシスコシステムズが中小企業向けのネットワークソリューションとして展開する「Cisco Start」に含まれる製品「Meraki Go」となった。

 ここでは、4月11日の発表会場でプレス向けに提供された試用機を元に、「無線LANやネットワーク技術に詳しいわけではない中小企業が簡単に導入できる」ことを目指したという同製品の使い勝手を確認してみたい。

パッケージング

 Meraki Goは、Cisco Startの中でも「DIY(Do It Yourself)モデル」と位置付けられている。IT関連でDIYといえば“自作PC”を思い浮かべる人が多いだろう。もちろん同製品は「自分好みの仕様の無線LANアクセスポイントを部品レベルから組み立てる」というものではなく、「自分で機器を購入し、自分でセットアップする」という意味だ。つまり、従来型のネットワーク導入モデルである「SI事業者がネットワーク構築を行ってくれる」という形ではない。

 コンシューマー向けに販売されているブロードバンドルーターや無線LANアクセスポイントは、基本的に「自分でセットアップすることが前提」の製品であり、「何を今さら」という感もあるが、シスコシステムズは基本的にエンタープライズ向け製品のベンダーであり、コンシューマー向け機器のベンダーとは元々の立ち位置が違うということになる。

 実際、Meraki Goが想定している用途は小規模な店舗などで、従業員用の無線LANに加え、来店客にもWi-Fiサービスを提供したいといった使われ方だ。今回の試用機は屋内向けモデルだが、同時に屋外向けモデルも用意されている点も、こうした事情を反映したものだという。例えば、カフェのテラス席向けにWi-Fiを提供するといった場面では、屋外向けモデルを建物の外壁に取り付けて利用するという使われ方になる。

 DIYモデル以外のMeraki Goのもう一つの特徴が、販路としてAmazonを想定している点だ。「遂にCisco製品もAmazonで気軽に買えるになったか」という感慨もするが、元々の製品の立ち位置からすれば、それほど驚くことではないかもしれない。

 さて、Amazonで買えることから、製品のパッケージングはコンシューマー製品並みに洗練されている。シンプルな茶色の箱は、縦横ともにA4用紙よりも一回り小さく(約27×18センチ)、厚みは8センチ弱というサイズで(画像1)、開けてみると「Cisco」のロゴがさりげなく刻まれた本体が鎮座する(画像2)。本体の下に各国語で表示された警告と、「スマホアプリを利用。本体に電源/ネットワークケーブルを接続し、取り付けプレートを介して壁掛けにする」という手順をイラストのみで表現した簡単なインストラクションシートがあるのみだ。

画像1:ごくシンプルな箱。フットプリントはA4用紙より一回り小さいくらいだ
画像1:ごくシンプルな箱。フットプリントはA4用紙より一回り小さいくらいだ
画像2:箱を開けるとこんな感じだ。本体もシンプルなので、一見ではなんだか分からない
画像2:箱を開けるとこんな感じだ。本体もシンプルなので、一見ではなんだか分からない

 また、「Meraki Go サブスクリプションカード」と書かれたカードの裏面に、利用登録をするためのキーコードが記載されている(画像3)。本体の下には電源アダプター、ネットワークケーブル(約2メートル)、壁に取り付けるための木ねじ一式が入っている(画像4)。ちなみに、梱包状態では本体に取り付けられている設置用プレートを、指示に従って本体から外してみる。取り付け場所の材質や構造に対応した多数の取り付け穴が用意されており、妙に“メカメカ”した感じが、ちょっと楽しさを感じさせる(画像5)。

画像3:本体とその下に敷かれていた紙類。“マニュアル”というイメージのものはない
画像3:本体とその下に敷かれていた紙類。“マニュアル”というイメージのものはない
画像4:下段にはACアダプターとネットワークケーブル、取り付け用ネジなどがある
画像4:下段にはACアダプターとネットワークケーブル、取り付け用ネジなどがある
画像5:本体に取り付けられた状態になっていた設置用プレートには、主に米国で使われている内装材に対応するネジ穴が多数準備されている
画像5:本体に取り付けられた状態になっていた設置用プレートには、主に米国で使われている内装材に対応するネジ穴が多数準備されている

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連ホワイトペーパー

SpecialPR

連載

CIO
月刊 Windows 10移行の心・技・体
ITアナリストが知る日本企業の「ITの盲点」
シェアリングエコノミーの衝撃
デジタル“失敗学”
コンサルティング現場のカラクリ
Rethink Internet:インターネット再考
インシデントをもたらすヒューマンエラー
トランザクションの今昔物語
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「展望2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
セキュリティインシデント対応の現場
エンドポイントセキュリティの4つの「基礎」
企業セキュリティの歩き方
サイバーセキュリティ未来考
ネットワークセキュリティの要諦
セキュリティの論点
スペシャル
エンタープライズAIの隆盛
インシュアテックで変わる保険業界
顧客は勝手に育たない--MAツール導入の心得
「ひとり情シス」の本当のところ
ざっくり解決!SNS担当者お悩み相談室
生産性向上に効くビジネスITツール最前線
ざっくりわかるSNSマーケティング入門
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell Technologies World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
吉田行男「より賢く活用するためのOSS最新動向」
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
日本株展望
企業決算
このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]