アイ・オー・データ機器は5月23日、Windows Server IoT 2019 for Storageを搭載した法人向けNAS(ネットワーク接続ストレージ)「LAN DISK Z」の最新モデル「HDL-Z19CA」シリーズを発表した。現行機であるWindows Sotorage Server 2016搭載モデルの後継品になる。
HDL-Z19CAシリーズは、2ドライブ/4ドライブ構成のデスクトップモデルと4ドライブ構成のラックマウントモデルがある。また、各モデルとも、同時接続ユーザー数が無制限のStandardエディション、最大50人までのWorkgroupエディションがラインアップされている。
LAN DISK Zの最新モデル「HDL-Z19CA」シリーズ
製品価格は、Standardエディションを搭載する4ドライブ・ラックマウントモデルが税別25万3900円から、4ドライブ・デスクトップモデルが同23万円から、2ドライブ・デスクトップモデルが同18万3000円から。Workgroupエディションを搭載する4ドライブ・ラックマウントモデルが同21万円から、4ドライブ・デスクトップモデルが同19万円から、2ドライブ・デスクトップモデルが同11万7900円から。
Windows Server IoT 2019 for Storageは、サーバーOSのWindows Server 2019をベースとしたファイルサーバー専用のOS。Windows Server 2019でファイルサーバーを構築する場合と同等の環境を提供する。Windows Server管理者にとっては、新たな操作や設定を覚える必要がなく、効率的なシステム運用が可能になる、
Windows Server IoT 2019 for Storageのメリットの一つは、CAL(Client Access License)が不要な点にある。例えば、ファイルサーバーをWindows Server 2012からWindows Server 2019に移行する際にはCALの買い替えが必要になるが、これをWindows Server IoT 2019 for Storageで代用することでCALの買い替えが不要になる。運用中のファイルサーバーをWindows Server 2019で刷新するより低コストで導入可能となっている。
Windows Server 2019に搭載されているストレージ機能を利用できるのも特徴である。ブロック単位での重複排除やBitLockerを利用したドライブ暗号化が可能なほか、ファイル共有プロトコルがSMB3.1.1に対応することで大容量データを高速に転送できる。Azure Backupを使ってデータをクラウドにバックアップすることも可能だ。
マルウェア対策にはWindows Defenderを標準搭載することに加えて、任意のウイルス対策ソフトをインストールすることも可能だ。また、Active Directoryに登録されているユーザー情報を利用してアクセス権限を細かく設定することもできる。
LAN DISK Zは、Windows Admin Centerを使った集中管理のほか、アイ・オー・データが用意する無償のクラウド管理機能「NarSuS」を使ったNASの一括管理も可能である。インターネットに接続されたNASなどの稼働状況を自動的に収集し、可視化されたデータをネットワーク経由で確認できる。
アイ・オー・データの担当者によると、事業継続計画(BCP)やランサムウェア対策のためのバックアップ手段として、部門単位で購入されることが多いという。