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日本株展望

「裁定買い残」は低水準--日経平均反転の時期を待つ

ZDNet Japan Staff

2019-05-22 10:12

 本記事は楽天証券が提供する「トウシル」の「TOP 3分でわかる!今日の投資戦略」からの転載です。

今日のポイント

  1. 「裁定買い残」は9269億円と低水準、投機筋の買いポジションは整理された状態
  2. 裁定残を見ながらトレーディングする際の注意事項
  3. 裁定買い残が3兆5000億~4兆円まで増加すると減少に転じることが多い

 これら3点について、楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。

「裁定買い残」は9269億円と低水準、投機筋の買いポジションは整理された状態

 筆者がファンドマネージャー時代、日経平均先物のトレーディングをする上で重視していた需給指標に「裁定買い残」がある。詳しい説明は割愛するが、裁定買い残の変化に外国人による投機的な先物売買の変化が表れる。

 外国人が先物を買うと日経平均株価が上昇し、(裁定取引を通じて)裁定買い残が増加する。外国人が先物を売ると日経平均が下落し、(裁定解消売りを通じて)裁定買い残が減少する。

 近年の日経平均と裁定買い残は以下のように推移している。

日経平均と裁定買い残の推移:2007年1月4日~2019年5月21日(裁定買い残は2019年5月10日まで)

出所:東京証券取引所のデータに基づき楽天証券経済研究所が作成
出所:東京証券取引所のデータに基づき楽天証券経済研究所が作成

 裁定買い残は2007年以降で見ると、3000憶~6000億円まで減少すると増加に転じていた。リーマンショック後の安値(2009年)、ブレグジットショック後の安値(2016年)に、裁定残は3000憶~6000億円まで減少してから底を打っている。また、2018年12月21日から2019年1月4日にも裁定買い残は6000億円割れまで減少したが、その後は増加に転じている。

 日経平均は裁定買い残が減少している間、つまり外国人が先物を売っている間は下落する。ところが、裁定買い残が増加に転じる、つまり外国人が先物買いに転じると上昇に転じる。2007~2019年では、裁定買い残が3000憶~6000億円まで減少したところで日経平均先物を買えば、タイミング良く日経平均が反発に転じ、利益を得られる可能性が高かったといえる。

 直近(2019年5月10日)の裁定買い残は9269億円である。年末年始のボトム(6000億円割れ)よりは増えているが、歴史的な水準と比べるとまだかなり低い水準だ。投機筋の日本株先物買いポジションはほとんど整理され、一部に空売りも入っていると推定される(あくまでも推定)。裁定買い残だけから判断すると、日経平均は短期的に「売られ過ぎ」と見ている。

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