オートメーション・エニウェア、RPAツールの最新版を提供--日本語UI対応とOCRエンジン刷新

藤本和彦 (編集部) 2019年05月24日 16時39分

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 オートメーション・エニウェア・ジャパンは5月23日、RPA(ロボティックプロセスオートメーション)ツールの最新版「Automation Anywhere Enterprise(AAE) 11.3.2」と、学習能力を持つボットの最新版「IQ Bot 6.5」の提供を開始した。今回のバージョンから新たにABBYY製のOCR(光学文字認識)エンジンを標準搭載したほか、ユーザーインターフェース(UI)が日本語に対応した。

 最新版で標準搭載されるABBYYのOCRエンジンは、190という幅広い言語の文字認識に対応している点が特徴の一つ。これまでの製品ではオープンソースのOCRエンジン「Tesseract」を搭載してきたが、「ABBYY製品の方がより高精度に日本語を読み込める」(セールスエンジニアの秋本尚吾氏)という。ライセンスを追加購入する必要はなく、機能制限などもなくソフトウェアロボットの開発時や実行時にOCR機能を組み込めるようになる。

セールスエンジニアの秋本尚吾氏
セールスエンジニアの秋本尚吾氏

 また、AAE 11.3.2では従来の英語に加えて、新たに日本語と韓国語、フランス語に対応。IQ Bot 6.5も英語に加えて、日本語、韓国語、フランス語、中国語(簡体字、繁体字)、ドイツ語、スペイン語に対応する。なお、製品UI以外のマニュアルやサポート、Eラーニング、コミュニティーなどは、既に日本語対応が完了している。

 記者発表会で取り上げられたエンドユーザー向けの新機能としては、AAE 11.3.2では、Cirtix環境の仮想デスクトップ&アプリ向けのリモートエージェント「Remote Agent for Citrix」がある。仮想デスクトップや仮想アプリケーションはこれまで、ネットワークを介して画面イメージを配信する仕組みのため、画面内のボタンやテキストといったオブジェクトを適切に捉えられず、RPA活用は難しいとされていた。Remote Agent for Citrixは、Citrix環境に軽量のエージェントをインストールするだけで、接続元で「Object Cloning」などのコマンドを利用可能になる。これにより、仮想環境でのRPA活用を促進する狙いだ。

 ウェブサイトを開くための「Launch Website」コマンドでInternet Explorerに加えて、Google ChromeとEdgeも使えるようになった。ボットの開発マシンと実行マシンの間の既定ブラウザーの違いや、ブラウザーの非互換性による動作の不具合を削減するとしている。

 また、新しいAPIの提供により、ボットとシステム間でデータの送受信が可能になったほか、「SOAP Web Service」コマンドのSOAP 1.2対応や、「Terminal Emulator」コマンドでのファンクションキーや特殊キーによる処理の改善、Flash Player 32の自動化対応なども盛り込まれている。

 IQ Bot 6.5では、全ての作業をウェブブラウザーで完結できるようになった。また、人工知能(AI)アルゴリズムの改善によって運所の分類と選別精度が向上した。「前のバージョンと比べて109%の精度向上が見込める」(秋本氏)という。複数ページの帳票から適切にデータを抽出できるように仕組みも改善された。

 管理者向けの主な新機能としては、AAE 11.3.2とIQ Bot 6.5に共通する機能として、セキュリティー情報イベント管理(SIEM)システムとの連携が可能になった。HP ArcSightやSplunkなどのツールにSyslog形式の監査ログを転送し、ボットの展開・実行、ユーザー権限の変更といった情報を、SIEM上で一元管理できる。

SIEMとの連携が可能になった
SIEMとの連携が可能になった

 Active Directoryの自動検出も可能になった。製品側からネットワーク上にあるActive Directoryの設定を自動で検出し、設定の変更も自動で反映される仕組みとなっている。

 セキュリティーの強化施策として、AAE 11.3.2は、APIキーによる認証に対応したほか、パスワード属性の値をパスワード入力欄以外に書き込こめないようにした。IQ Botでは、監査ログの対応に加え、データベースの暗号化、Veracodeレベル5の取得などが図られている。

 同社では、デジタルワークフォースの導入成功に向けた3つのステップとして「Start RIGHT(正しい立ち上げ)」「Scale FAST(素早くスケール)」「Transform BIG(大きくトランスフォーム)」を挙げる。

 「RPAやAIを導入した組織は、未導入の組織よりも30%ほど業績が高い」(秋本氏)という。日本企業100社に実施した調査では、RPA/AIに既に投資済みあるいは1年以内に投資するという割合は97%に上り、グローバルと比べても非常に高い数字だという。

 その一方、RPA/AIで従業員の時間を解放した日本企業は59%にとどまっており、これは他の国と比べて低い数字となっている。「システムの導入は進んでも、成果はそれほど上がっていない状況」だと秋本氏は指摘する。

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