Splunk Japan(スプランクジャパン)は5月27日、未活用だが潜在的な価値を持つ「ダークデータ」に関するプレスラウンドテーブルを開催した。同社によれば、社内データの約55%は活用されずに社内で蓄積し、放置されているという。
あらゆるデータを蓄積、分析することで「知りたいデータを検索エンジンから導き出す」(Splunk 日本カントリーマネージャー 福島徹氏)という「Splunk Enterprise」やクラウド版の「Splunk Cloud」の利用をうながした。
Splunk 日本カントリーマネージャー 福島徹氏
Splunkの依頼により、TRUE Global Intelligenceが2018年10月~2019年1月にアメリカやイギリス、フランス、ドイツ、中国、日本、オーストラリアのビジネスリーダー1365人を対象にダークデータや人工知能(AI)に関する意識を調査。「ダークデータ(未活用データ)の現状」と題したリポートによれば、76%が「最も多くのデータを活用する企業が成功する」という意見に同意しつつも、社内に蓄積したデータの50%以上がダークデータと回答した割合は60%。50%未満と回答した割合は40%。その要因として「データの多さ」「スキルセット不足」「人材不足」などと回答した。
興味深いのが国別の傾向である。ダークデータは半分以下と回答した割合が最も高い中国は、データ活用が先進的なのか、状況把握が欠如しているのか同調査からは把握できない。福島氏は「個人的意見だが、新技術の取り込みに積極的な文化がある」と評した。
「将来的成功を収めるためにデータの価値を引き出す必要がある」と認識する割合は90%に達しているにもかかわらず、「データドリブンが単なるスローガンになっている」企業の割合は56%(日本は48%)と、同調査はデータ活用が進まない現状を明らかにしている。
国別によるダークデータの把握率
AI分野に目を移すと「5年以内にビジネス戦略の策定にAIを活用する予定」と回答した割合は61%ながらも、「AI人材の確保(81%)」「AIに対する理解(80%)」「自動化の適用範囲(78%)」「データの適切な準備(78%)」といった課題を掲げる企業が多い。他方でAIの理解度に関する調査は「自分(平均48%、日本38%)」「自社全体(平均41%、日本23%)」「自社を含む業界全体(平均39%、日本25%)」「同僚(平均39%、日本31%)」といった数値が明らかになった。