アイ・ティ・アール(ITR)は5月28日、国内のユーザー間ファイル転送市場の規模の推移と予測を発表した。2017年度の売上金額は前年度比3.8%減の40億9000万円。SaaSが9.6%増と順調な伸長が見受けられた一方、パッケージは21.0%減と大きく落ち込んだ。
ユーザー間ファイル転送を“作業環境から取引先相手など、ファイルの送信、受信のいずれも主体がユーザーである製品、サービス”と定義。メールの添付ファイル、USBメモリーなどの記録媒体を活用したファイル授受に代わり、安全かつ高速に大容量ファイルを受け渡すための手段として一定の需要があるという。
個人向けの無償サービスにセキュリティ面での懸念が広がりつつあり、シャドーIT対策、PC利用環境統制の一環として有償製品、サービス導入の機運が高まっているという。
一方、小容量や低機密性ファイル、受け渡しに高速性が必要ないなど、オンラインファイル共有製品、サービスで対応できる場合もあるという。
プロモーションや営業活動を特定の業種や業態に限定しているベンダーも多く、ニッチ化傾向。2017年から2022年にかけての年平均成長率(CAGR)を8.2%と予測している。

2016~2022年度、提供形態別ののユーザー間ファイル転送市場規模推移および予測(出典:ITR)
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