ビジネスインテリジェンス(BI)専業ベンダーのジールは6月3日、スシローグローバルホールディングス(スシロー)における営業支援システムの構築事例を発表した。
スシローは、コスト削減に向けて需要を把握するため、2013年にBIツールを導入。その結果、年間約12億件もの売上データが可視化されたという。
だが、BIツール導入後もExcelで業績を管理していたため、詳細をリアルタイムで把握できていなかった。また蓄積されるデータの増加により、時間内に処理が終わらなくなっていた。
これらの課題を受けてスシローは、分析システムのデータベースを見直し、用途の範囲拡張と、必要なレポートを自動で集計・配信できるシステムへの刷新に踏み切った。
ジールは、スシローの業務内容への理解を深めるため、スシローの業務部門に駐在して、実際にBIツールを運用する社員から要望を収集することで、試行錯誤しながらシステムを構築した。
その結果、以前のデータウェアハウスは、データを蓄積するためだけのものだったが、分析とモニタリングの機能強化に向けて、データモデルを改善。データ増加によるパフォーマンスの劣化を軽減できたとジールは説明する。現在は、日々データが増えてもシステムは問題なく稼働しているという。
加えてジールは、データ分析基盤をより業務に浸透させるため、レポート配信機能を提供。これにより、BIツールの画面をそのままメールで発信することや、Excelファイルに変換して自動で発信することが可能になったと同社はコメントしている。