NTT東日本は6月10日、仮想デスクトップ基盤(VDI)をクラウドで利用できる「Amazon WorkSpaces」の設定や運用を支援するサービス「おまかせクラウドVDI」の提供を開始した。初期設定や監視保守、アカウント管理の運用代行などをNTT東が提供する。
WorkSpacesはAmazon Web Services(AWS)が2014年3月から提供するクラウド型の仮想クライアントサービス(Desktop as a Services=DaaSとも呼ばれる)。プロビジョニングや実装、保守などをAWSに任せされる。
WindowsやmacOS、Chromebook、iOSやAndroidのタブレットから利用できる。Google ChromeとMozilla Firefoxのウェブブラウザーからもアクセスできる。WorkSpacesは仮想ネットワークサービス「Amazon Virtual Private Cloud(VPC)」に置かれ、AWS内の暗号化されたストレージボリュームへのアクセスをエンドユーザーに提供され、暗号化キーを作成、管理する「AWS Key Management Service(KMS)」と統合される。ローカルのマシンにはデータが保存されない。
仮想CPU(vCPU)が1個の「バリュー」や2個の「スタンダード」、4個の「パワー」のほかに、vCPUが8個で仮想GPU(vGPU)が15個の「グラフィックス」などさまざまなワークロードに対応したメニューがラインアップされている。
Windows 10のライセンスを持ち込むことも可能。オンプレミスのActive Directory(AD)を使ってWorkSpacesとエンドユーザーの認証情報を管理できる。ADのグループポリシーをWorkSpacesに適用することも可能。既存のRADIUSサーバーを使用して多要素認証に対応させることもできる。
おまかせクラウドVDIは、WorkSpacesの設定をAWSが認定するパートナー「APNアドバンスドコンサルティングパートナー」であるNTT東が代行する。24時間365日体制で監視する。アカウント管理やフォルダアクセス権管理、CPU性能の変更、ストレージ拡張などVDIの運用作業もNTT東が代行する。アカウントの増減やフォルダアクセス権の変更も代行する。
おまかせクラウドVDIの概要(出典:NTT東日本)
初期費用は9300円に加えて初期設定としてAWSアカウントごとに1万円、仮想クライアントの新設に1万円かかる。WorkSpacesの利用料は仮想クライアントごとに月額7000円程度。運用管理費は月額1万1500円~。これとは別に運用サポートとして仮想クライアントごとに月額3000円。午前9時~午後9時まで問い合わせに対応するが、オプションとして24時間問い合わせに対応可能(仮想クライアントごとに月額500円が必要)。