SalesforceがTableau Softwareを買収する意向であることを発表した。
Salesforceが米国時間6月10日に述べたところによると、買収は株式交換を通して実施される予定で、TableauのクラスAおよびクラスB普通株がSalesforce普通株1.103株と交換される。買収総額は157億ドル(約1兆7000億円)となる。
Salesforceの会長で共同最高経営責任者(CEO)Marc Benioff氏は、「われわれは世界ナンバーワンのCRMとナンバーワンのアナリティクスプラットフォームを1つにしようとしている」と述べた。「Tableauは人々がデータを見て理解できるようにする。Salesforceは、人々が顧客との結びつきを強め、顧客を理解するのを支援する。すべての顧客が自らの世界を理解するために必要としている2つの重要なプラットフォームを1つにしようとしている」
Salesforceは企業向けCRM(顧客関係管理)の分野で、長年優位な立場にある。Tableauは分析プラットフォームとデータ視覚化などを手がける企業で、世界中に8万6000以上の顧客を擁する。Tableauの買収は、Salesforceが主力のCRM製品シリーズを超えてアナリティクス分野に進出し、多角化を図ることを示しているようだ。
Salesforceは、「Tableauの買収により、Salesforceはデジタル変革の推進において、さらに大きな役割を果たせるようになる。世界中の企業が自社の事業全体のデータを活用し、より深い洞察を得て、さらなる賢明な意思決定とインテリジェントなコネクテッドカスタマーエクスペリエンスの推進、イノベーションの加速を実現できるようにする」と説明している。
TableauはSalesforceの一部になるが、買収完了後もTableauブランドの下で独立して運営される。Tableauのプレジデント兼CEOであるAdam Selipsky氏が、引き続きワシントン州シアトルで同社を指揮する。
Selipsky氏は、「Salesforceと力を合わせることで、人々がどこでもデータを見て理解できるよう支援する当社の能力を強化できる」とし、「両社が非常によく似た文化を共有するとともに、共同で一貫して顧客の成功にフォーカスすることを喜ばしく思う。Salesforceと協力して、われわれの顧客とコミュニティーのために働くことを楽しみにしている」と述べた。
この買収は、SalesforceとTableau双方の取締役会で承認済みだ。買収手続きは、規制当局の承認を経て、Salesforceの第3四半期(2019年10月31日締め)中に完了する見通しだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。