花王は、複数のシステムに蓄積されている社内外の情報を横断的かつ効率的に検索できる「統合検索システム」を構築した。1月からスキンケア製品の開発で利用を始めている。日本IBMが6月11日に発表した。
同システムには構造化データと非構造化データ、内部データと外部データをまとめて収集および分析し、パターンと傾向を発見できる「IBM Watson Explorer」が活用されている。商品情報、試験情報、社内研究報告書、社外の技術文献、開発上のヒント集など複数のシステムに蓄積されているデータを横断的かつ効率的に検索できるため、欲しい情報を効率良く入手でき、得られた情報の品質も高くなるという。
花王では全社横断の専門部署「先端技術戦略室」を2018年4月に設立し、販売・研究・サプライチェーンなど9つの領域を対象に、情報活用の仕組みを刷新することに取り組んでいる。その中で研究分野では、開発を進めるために必要なデータ探索時間の短縮や、取得データの品質向上を図ることが求められていた。
花王では今後、同システムを他の製品開発にも展開していく予定だ。