グローバルクラウドベンダーの寡占化が一層進展
クラウドサービス別の利用率においては、PaaSではAmazon Web Services(AWS)が47.7%、Microsoft Azureが32.8%、Google Cloud Platform(GCP)が13.2%。IaaSではAWSが47.1%、Azureが25.6%、FUJITSU Cloudが9.5%で、それぞれベスト3を占めた。
この結果を改めて見ると、PaaS/IaaSでAWSを利用しているとの回答が約半数を占め、Azureも25~32%とAWSに迫る勢いを示した。クラウドサービス市場をリードするグローバルベンダーの寡占化が一層進んだ格好だ。
また、今後、利用を検討中のサービスでは、AWSに加えてAzureやGCPと回答したユーザーが多かった。「Windowsサーバーの移行」、「仮想デスクトップ基盤の移行」ではAzureの利用を検討するユーザーが多く、「ファイルサーバー基盤」、「モバイルアプリケーションの開発」ではGCPを検討するユーザーが最も多かった。
MM総研では、クラウドサービスの利用用途に応じてマルチクラウド化を指向する動きが明らかになったと見ている。
最後に、今回この調査結果を取り上げたのは、クラウドサービスの国内市場における規模の実績や予測、用途、利用率のサービスランキングがセットで発表されるのは、筆者の記憶では他になく、大いに参考になるからだ。MM総研は国内市場のさまざまなIT関連調査で長年の実績を持ち、調査会社としての信頼度も高い。
とりわけ、今回の国内クラウドサービス需要動向調査の結果は、要チェックしておいていただきたいレポートである。