メルカリは6月26日から洗い立ての洋服などを出品用に撮影できるブースをコインランドリー「TOSEI Laundry」に設置する。設置するのは、東中野店(中野区)、川口並木店(埼玉県)、平台店(神奈川県)の3店舗だ。同社は、TOSEI Laundryの運営・業務用クリーニング機器の製造販売を行うTOSEIと連携。この取り組みは、実証実験という位置付けだ。
撮影ブースには、ハンガーやメジャー、サンクスカードが用意されている。加えて「ゆうパケット用段ボール箱」「宅配ビニール袋」といった梱包資材も無料で提供しており、店内で洗濯から梱包まで行うことを可能にしている。
この取り組みの背景としてTOSEIの取締役 副社長 マーケティング本部長を務める高橋岳彦氏(「高」は正式には「はしごだか」)は「われわれの社員が直営店を回る中で、洗濯した洋服を台の上で撮影している利用者に出会い、何をしているか聞いたところ、『メルカリに出品する』と言っていたことがきっかけ。その後も何度か利用者が出品する様子を見かけたため、われわれから直接メルカリに提案した」と説明していた。
一方メルカリは「出品物を撮影するスペースが自宅にない」「部屋の日当たりが悪く、出品画像が暗くなってしまう」といったユーザーの悩みを受けて、簡単かつ整然とした状況で撮影できるよう、今回の取り組みに至ったとしている。「出品自体を楽しいものにしたい」とメルカリの担当者は述べた。
TOSEIの高橋氏は「コインランドリーは皆知っているものの、実際に利用している人は少ない。世帯数で約10%しか使用していないというデータもある。そのため、この取り組みによりコインランドリーの利用者増加を目指している。加えて、広く知られているメルカリと協業することで、ブランディングができればと考えている。TOSEIの直営店は7店舗だが、TOSEIの洗濯機を使っているコインランドリーは全国に5000店舗ほどあるため、撮影ブースを設置するスペースがある店舗には積極的に導入していきたい」と語っていた。