本連載では、筆者が「気になるIT(技術、製品、サービス)」を取り上げ、その概要とともに気になるポイントを挙げてみたい。今回は、Dropbox Japanが提供するクラウドストレージサービスの最新版「New Dropbox」を取り上げる。
最新版はDropboxの歴史上最大の機能アップデート
米Dropboxの日本法人であるDropbox Japanが先頃、主力のクラウドストレージサービス「Dropbox」を大幅に機能強化した「New Dropbox」を発表した。「Dropboxの歴史において最も大きな機能のアップデート」として、「ファイルやツール、チームを統合する新たなワークスペースを提供する」と強調している。
Quentin Clark 最高技術責任者
発表会見には、Dropbox Japanの代表取締役社長 五十嵐光喜氏とともに、米Dropboxの最高技術責任者(CTO) Quentin Clark(クエンティン・クラーク)氏が登壇した。
Clark氏はナレッジワーカーが現在抱えている課題について、「必要なコンテンツが分散し、アクセスがますます困難な状況に陥っている」「ツールが分断されているため、1つのタスクをこなすのに複数のツールを行き来する必要がある」「チームの連携を図ることが至難の業になっている」といった点を挙げ、New Dropboxはこれらを解決すべく、次のような機能強化を図ったことを説明した。
「New Dropboxでは、すべてのコンテンツを1カ所で管理できるとともに、日常的に使っているツールを1つにまとめ、New Dropbox上のコンテンツを連携させることができる。そして、チームの足並みを揃えて共同作業をスムーズにするためのワークスペースを提供する」(図1)
図1:New Dropboxのコンセプトイメージ(出典:Dropbox Japan)
New Dropboxにおける機能強化の詳細な内容については関連記事をご覧いただくとして、本稿では新しくなったDropboxの「役割の変化」について考察したい。それが筆者の気になるポイントである。