矢崎総業は、機密情報漏えい対策にデジタルアーツのファイル暗号化・追跡ソリューション「FinalCode」を導入した。デジタルアーツが発表した。
FinalCodeは、重要なデータを簡単に暗号化し、安全に共有できる。また、暗号化データの利用状況をログで追跡することで、いつ、誰が、どんな操作をしたかを容易に把握できる。ファイル単位で指定したユーザーやグループのみが閲覧できるように制限が可能なため、仮にファイルが流出しても中の情報は漏えいしない。また、いつでもリモートで権限変更や一括削除ができるため、ファイルが手元を離れた後でも管理し続けることが可能。暗号化したままのファイルを社外でやり取りする際も、社外ユーザーは無料で利用できる。
矢崎総業は、より強固なセキュリティー対策を実現する製品として約10種の製品を検討した結果「FinalCode」の採用を決定した。同製品の基本的な機能とともに、暗号化されたデータを閲覧するときに、画面上に透かしを表示する「画面透かし機能」についても高く評価している。
同社はこれまで技術情報、製品の設計情報や顧客から預かった情報、個人情報などを共有する場合、ファイルを暗号化してパスワードを付けてメールに添付して送信したり、共有フォルダにアップロードした後に、別メールで復号用パスワードを送信したりといった運用を行っていた。「FinalCode」を導入することでパスワードを設定することなくファイルを暗号化して共有することができるようになった。また暗号化されたファイルは、ダブルクリックで簡単に閲覧できるため、別メールでパスワードを送るといった従来のセキュリティー対策の手間もなくなり、作業工数の削減につながっている。
同社では今後、APIを活用して業務システムと連携することで、利用者の利便性を維持しながらセキュリティを強化し、将来的には個々の業務システム上に保管する情報を「FinalCode」で暗号化することを検討している。