IDC Japanは6月26日、2019年第1四半期(1月〜3月)の国内サーバー市場動向を発表した。これによると、全体の売上額は1424億円で前年同期から11.6%増加した。一方、出荷台数は12万9000台で前年同期から8.8%減少した。また企業別の売上額では、富士通が首位を維持し、次いでNEC、日本ヒューレット・パッカード(HPE)、デル テクノロジーズ(Dell Technologies)、日立製作所の順となった。日立は、前四半期より順位を一つ上げ5位となった。出荷台数では、NECが首位を維持し、次いで富士通、HPE、Dell Technologies、日立の順となっている。
2019年第1四半期 国内サーバー市場カンパ二―シェア:売上額(出典:IDC Japan)
製品別の売上高では、x86サーバーとメインフレームが前年同期比2ケタのプラス成長。x86サーバーは9四半期連続でプラス成長、メインフレームは2四半期連続で2ケタのプラス成長となった。一方、RISCサーバー、IA64サーバー、ビジネスサーバー、スーパーコンピューターなどは、2四半期連続で前年同期比2ケタのマイナス成長となった。
x86サーバーは、売上額が前年同期比12.8%増の1141億円、出荷台数は前年同期比8.8%減の12万7650台だった。IDCでは、x86サーバーを標準的なマザーボードや筐体をベースとしたStandard Server(Enterprise向け)とマザーボードや筐体が特定の顧客や用途向けに設計されたCustom Server(Hyperscale Service Provider向け)に分類している。Standard Serverは、売上額が前年同期比16.3%増の1035億円、出荷台数は同5.3%減の11万3320台だった。Custom Serverは、売上額が前年同期比13.0%減の106億円、出荷台数は同29.6%減の1万4330台となっている。
x86サーバーの出荷台数が前年同期比でマイナス成長、売上額は2ケタのプラス成長になった要因としてIDCでは、平均単価上昇によるものとしている。また単価上昇の要因として、x86サーバーに搭載するプロセッサーのコア数増加、これに伴うメモリー搭載容量増加、HDD(Hard Disk Drive)からSSD(Solid State Drive)へのシフトなどが挙げられている。
またメインフレームは売上額が前年同期比21.2%増の203億円、その他のサーバーは売上額が前年同期比18.1%減の80億円だった。