アドビ システムズは、「Adobe Digital Experience Index 2019」の調査結果を発表した。これによると、デジタル体験に関する消費者の期待を「顧客の理解と配慮」「常に顧客を満足させようとする姿勢」「テクノロジーの活用」「一貫性のあるメッセージの訴求」の4つの評価軸に分けて数値化したところ、全評価軸における日本の消費者の平均値は100点満点中54点だった。
さらに「デジタル体験に関する消費者の期待」について、4つの評価軸を各100点満点として期待値を調査したところ、「顧客への理解と配慮」は58点、「常に顧客を満足させようとする姿勢」は55点と、他国と同様に、ほかの2つの評価軸よりも消費者の期待が高いことが分かった。アドビはこの結果から、「企業はデジタル上で顧客が求めることを知り、顧客満足を継続的に高め続ける必要がある」とした。
日本の回答者の約6割(57%)は、「実店舗かオンラインかを問わず、パーソナライズされたエクスペリエンスを期待している」という一方で、そのやり取りの手法については、「コンピューターより人とやり取りしたい」と回答した割合が23%だった。この数値は、調査対象地域の中で最も低い。このことからアドビは、日本ではコンピューターによる自動化を好む傾向が強いとしている。また、日本の約7割(69%)の回答者が「技術的なイノベーションは消費者の生活を向上させる」と回答しており、調査対象国の中で日本が唯一、前年度からイノベーションに対する期待値が上がっている。
この調査は、消費者約8000人を対象に小売、メディア/エンターテインメント、旅行/ホスピタリティ、金融サービスにおけるデジタル体験についてオンラインでたずねたもの。2019年4月に米国、英国、ドイツ、フランス、オーストラリア/ニュージーランド、日本、東南アジア、インドの18歳以上のユーザーを対象に実施された。日本の調査結果は1003人の回答に基づく。