AWS、「EventBridge」やクラウド開発キットサービスを発表--「Global Summit」で

Natalie Gagliordi (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2019-07-12 10:20

 Amazon Web Services(AWS)は米国時間7月11日、「AWS Global Summit」プログラムの一環としてニューヨークで「AWS Summit New York」を開催した。このイベントの基調講演で同社の最高技術責任者(CTO)Werner Vogels氏は、開発者向けツールやコンテナ、企業のITインフラにおけるセキュリティの重要性について語った。


 Vogels氏は「Encrypt Everything」(あらゆるものを暗号化せよ)というメッセージがプリントされたTシャツを着て登壇した。そして講演のなかでこのメッセージについて説明し、企業全体の責任としてセキュリティを考えるよう呼びかけた。

 同氏は「2018年以降、1万5000件ものデータ漏えいが発生している」と述べ、「われわれはテクノロジストとして、この問題に対する責任を持つ必要がある。セキュリティはセキュリティチームだけの仕事ではなく、全員の仕事となる必要がある。最初からセキュリティを組み込まなければ、自社の業務と顧客をリスクにさらすことになる」と続けた。

 Vogels氏はフィッシングメールについて、「こういったリンクをクリックしてしまう人が後を絶たない」と述べ、「Dance like no one is watching(編集部注:誰も見ていないと思って踊れ、の意。古くからある名言で、この文脈では暗号化機能が既に用意されているため、何も気にせずに使えという意味)!皆がしているように暗号化するのだ!」と続けた。

 Vogels氏は、「Amazon EventBridge」「AWS Cloud Developer Kit」(AWS CDK)の一般提供開始も発表した。

 EventBridgeは、AWSのサービス群やSaaSアプリケーション群をまたがってデータのインジェストや処理を実行するためのサーバーレス型のイベントバスだ。EventBridgeを用いることで、業務アプリケーションはセミネイティブなかたちでイベント駆動型アーキテクチャーを構築できるようになる。

 AWS CDKは、PythonやTypeScriptのようなプログラミング言語でモデルの作成やコードのプロビジョニングを可能にするツールだ。この他にもVogels氏は、「Amazon SageMaker」の新たなサービス「Managed Spot Training」を発表した。この訓練サービスによって、「Amazon Elastic Compute Cloud」(Amazon EC2)のスポットインスタンスを使用して機械学習(ML)モデルの訓練コストを最適化できるようになるという。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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