
Olympic Destroyer
「Olympic Destroyer」は、2018年の平昌冬季五輪の開会式を狙って攻撃を行い、インターネット接続などに障害を発生させるために使用された。この攻撃ではテレビ局や報道陣も影響を受けた。
このマルウェアは、ドーピング問題を受けて、国際オリンピック委員会によってロシアのアスリートの出場が禁じられたり、ロシア国家として参加できず、個人資格での参加を強いられたことに対する報復として、ロシアのハッカーによって作成され、展開されたものだとする見方があった。
このマルウェア自体は感染したシステムのアプリケーションのパスワードを盗むもので、その後ハッカーが盗んだ認証情報を使って昇格した権限でほかのシステムにアクセスし、データ消去攻撃を実行することで、一部のサーバーやルーターをダウンさせた。最初の攻撃から数カ月後の2018年6月には、別バージョンのOlympic Destroyerが発見されている。