NECは、ウェブブラウザから手軽に利用可能な「需給最適化プラットフォーム Webサービス版」を「Amazon SaaSストア」から提供すると発表した。
このサービスは、「定型予測(客数予測分析)」と「非定型予測(多目的予測分析)」の2つのメニューから構成される。「客数予測分析」は、NEC独自の分析モデル設計を用いることにより、データを入力するだけで来客数を簡単に予測できる。「多目的予測分析」は、ユーザー自身が分析モデルを設計し、販売数や出荷数など独自の予測が可能になる。分析モデル設計とは、人工知能(AI)に取り込む因子データの設計をいう。AIは、そこから予測に影響のある因子データを自動で選択し、予測モデルを作成する。同サービスでは、この設計をウェブブラウザ上でのドラッグ&ドロップ操作や簡易な操作のみで行える。
NECでは、これまで「異種混合学習技術」を活用することにより、高精度な需要予測を要因分析と併せて行える「需給最適化プラットフォーム」を提供してきた。今回、さまざまな業種における需要予測ニーズの高まりに応えるため、ウェブサービス版を提供するという。「異種混合学習技術」は、ビッグデータに混在するデータ同士の関連性から多数の規則性を自動的に発見し、分析するデータに応じて参照する規則を、自動で切り替える技術。単一の規則性のみを発見し、参照する従来の機械学習では分析が困難な状況に応じて規則性が変化するデータでも、高精度な予測や異常検出が可能となる。
「多目的予測分析」画面イメージ
ウェブサービス版の2つのサービスは、「需給最適化プラットフォーム」と同様に、ユーザーが持つ販売実績などのさまざまなデータに加えて、NECから提供する気象情報などのコーザルデータを組み合わせて利用できる。価格は、客数予測分析のサービスが月額4万9800円から、多目的予測分析のサービスが同9万9800円からになる。