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日本株展望

外国人投資家の日本株の買戻しはいつ?需給指標は「売られ過ぎ」示唆--「裁定買い残」のメッセージは信頼できる?

ZDNet Japan Staff

2019-07-17 10:36

 本記事は楽天証券が提供する「トウシル」の「TOP 3分でわかる!今日の投資戦略」からの転載です。

今日のポイント

  1. 「裁定買い残」は5124億円まで低下、「裁定売り残」は9583億円に増加:投機筋の買いポジションは整理され、売りポジションが積み上がった状態
  2. 裁定残を見ながらトレーディングする際の注意事項
  3. 裁定買い残が3兆5000億~4兆円まで増加すると減少に転じることが多い

 これら3点について、楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。

「裁定買い残」は5124億円まで低下、「裁定売り残」は9583億円に増加:投機筋の買いポジションは整理され、売りポジションが積み上がった状態

 筆者がファンドマネージャー時代、日経平均先物のトレーディングをする上で重視していた需給指標に「裁定買い残」がある。詳しい説明は割愛するが、裁定買い残の変化に外国人による投機的な先物売買の変化が表れる。

 外国人が先物を買うと日経平均が上昇し、(裁定取引を通じて)裁定買い残が増加する。外国人が先物を売ると日経平均が下落、(裁定解消売りを通じて)裁定買い残が減少する。

 近年の日経平均株価と裁定買い残は以下のように推移している。

日経平均株価と裁定買い残の推移:2007年1月4日~2019年7月16日(裁定買い残は2019年7月5日まで)

出所:東京証券取引所データに基づき楽天証券経済研究所が作成
出所:東京証券取引所データに基づき楽天証券経済研究所が作成

 裁定買い残は2007年以降で見ると、3000億~6000億円まで減少すると増加に転じていた。リーマンショック後の安値(2009年)、ブレグジットショック後の安値(2016年)に、裁定残は3000億~6000億円まで減少してから底を打っている。

 日経平均は裁定買い残が減少している間(裁定売り残が増加している間)、つまり外国人が先物を売っている間は下落する。ところが裁定買い残が増加に転じる、つまり外国人が先物買いに転じると上昇に転じる。

 2007~2019年では、裁定買い残が3000億~6000億円まで減少したところで日経平均先物を買えば、タイミングよく日経平均が反発に転じ、利益を得られる可能性が高かったといえる。

 7月5日時点で、裁定買い残は再び5124億円まで低下している。一方、裁定売り残は9583億円まで積み上がっている。差し引きすると、裁定売り残が4459億円上回っている。投機筋の先物買いポジションはほとんど整理され、先物売りポジションが積み上がっている状態である。短期的な需給指標として「売られ過ぎ」を示唆している。

 ここまで裁定買い残が減ったということは、外国人の投機筋はリーマンショック時、ブレグジットショック時と同じくらい日本株にネガティブと判断しているということである。ここからさらに悪材料が出ても、追加で大量の先物売りは出にくいといえる。少しでもファンダメンタルズに改善の兆しが見えれば、外国人の先物買い戻しが出やすいといえるだろう。

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