BlackLineを活用することで、日時突合や差異分析、残高照合管理といった各種作業を自動化と並行的に対応し、統合基幹業務システム(ERP)や連結決算システムの間で手動対応を求められた部分の半自動化が可能になるという。
直列処理と継続処理の違い(出典:ブラックライン)
経理担当者や最高財務責任者(CFO)は同じ財務に携わるものの、必要な情報は大きく異なるため、BlackLineでは複数のビューを用意。子会社のタスクや勘定照合明細までドリルダウンできるCFOビューや、次の承認者へ自動アラートを発するなど決算処理を促進するリアルタイムダッシュボードを用意することで、全階層の可視化を実現した。
同社によれば2700社を超えるグローバル顧客の3分の1がSAP+BlackLineを使用している。2018年11月に米本社とSAPは新たなパートナーシップを結んでいるが、ERPが固定資産管理機能を備えていても手動入力するケースがあるため、「(BlackLineは)ERPを補完する存在」(古濱氏)として利用されているという。
ERPや連結決算システムと連携するBlackLine(出典:ブラックライン)
今回の会見では50代の経理部長というペルソナを用意し、BlackLineがどのように経理業務の現場を最適化していくかシナリオに沿って語られた。
日次処理の1つに固定資産システムから固定資産残高、ERPから総勘定元帳(GL)残高をエクスポートし、Excelなどを用いて視認する作業が発生するものの、BlackLineは一連の作業を夜半実行&自動化することで経理担当者は合致するした項目を自動承認するだけで済む。米国の事例では85%の業務改善を実現したと説明する。