DataRobot Japanは7月23日、顧客企業のAI(人工知能)活用を支援するサービス「AIサクセスプログラム」の提供を8月1日に開始すると発表した。これまで提供してきた機械学習の自動化プラットフォームに加えて、グローバルや日本で培ってきたAI活用の知識や情報を体系化していく。
具体的には、AI活用の状況を3つの種類に分け、それぞれに最適なプランを作成・実行していく。各分類に応じて、AI活用の潜在ニーズを発見するワークショップや実運用化のサポート、社内事例共有会、エグゼクティブセミナーなどのプログラムを用意する。チーフデータサイエンティストのシバタアキラ氏によると、テーマ創出からモデルの構築と検証、ビジネス適用までのステージを1年程度の期間で進めていく。

企業におけるAIの活用状況を3つに分類
同社は2016年の日本進出以来、3年間で150社以上の導入実績があり、サブスクリプションの継続率は年95%以上に及ぶという。AIサクセスプログラムは、そこから得た幅広いノウハウを集約させ、さまざまな規模の企業がAI活用に成功するための支援を提供する。
DataRobot Japanでは、同プログラムの提供にあわせ、事業・人材・技術・組織を含む対象企業のニーズに合わせたプログラム推進を行う「AIサクセスチーム」と、モデル実装時における技術支援を行う「フィールド・エンジニアリングチーム」を新設した。また、パートナー企業とも共同でプログラムを提供。各社はサクセスプランに自社独自の支援サービスを付加し、顧客に提案できる。
記者会見に登壇したシバタ氏は、調査会社の数字を引用しながら「世界的大企業の80%がAIを全社的に導入」(McKinsey)、「2019年には、AIがもたらすビジネス価値は200兆円になる」(Gartner)とする一方、多くの企業では事業実装の道筋が立っていないと指摘。AIサクセスプログラムでは、ビジネスゴールを明確にしたサクセスプランの策定と推進管理を行い、顧客のAIビジネスの成功を促進すると強調した。

チーフデータサイエンティストのシバタアキラ氏