富士通は、「Fujitsu Future Insights グローバル・デジタルトランスフォーメーション調査レポート 2019」を公開した。同レポートでは、人工知能(AI)などの最先端技術によるデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組み状況や、近年重要なテーマとなっている「信頼」について調査、分析している。
これによると、調査対象の87%の企業がDXに取り組み、金融業や運輸業では約半数の企業が成果を挙げていると回答している。
業種別デジタルトランスフォーメーションの進捗
調査は、世界9カ国(日本、米国、オーストラリア、英国、ドイツ、スペイン、フランス、シンガポール、中国)のさまざまな業種や規模の企業の経営層および意思決定者900人を対象に実施された。実施時期は2019年2月。この調査は2017年から開始した「グローバル・デジタルトランスフォーメーション調査」の3回目となる。
その他の結果として、オンライン上のデータの信頼性については、回答者の72%が、個人データの不正利用に懸念を示している。一方で個人データを提供する企業が信頼でき、提供した個人データが商品やサービスの向上に活用される場合は、半数以上がデータの提供に応じると回答している。
また、AIの判断と人の判断のどちらを信頼するかについては、回答者の63%が、AIの判断が十分な根拠に基づいていればAIの判断を信用すると回答し、66%は、AIの使用に関する倫理規定を示している企業を信頼すると回答している。回答はAIの利用シーンによって大きく分かれ、客観的で一貫性のあるルールや基準にもとづくケースではAIの判断を信頼し、判断に倫理的要素を含むケースにおいては専門家の判断に信頼を寄せる傾向が見られた。
AIの判断を信頼するか、人の判断を信頼するかに関する調査