編集部からのお知らせ
新着PDF集:データセンターの省電力化
「これからの企業IT」の記事はこちら

NEC、大林組らとバックホウ自律運転システムを開発

NO BUDGET

2019-07-26 09:31

 NECは、建設大手の大林組、エンジニアリング会社の大裕と共同で、油圧建設機械の一種であるバックホウの土砂の積み込み作業を自動化する「バックホウ自律運転システム」を開発したと発表した。12月に大林組の土木工事現場に適用する予定だ。

 土砂の積み込み作業は、バックホウのアームやブーム、バケットを巧みに操る熟練技能が必要で自律化が困難だったが、同システムは、地盤の造成やトンネル掘削といった土木工事や大規模建築物の地下掘削などにおいて膨大な作業量となる土砂の積み込み作業を自動で行える。

システム実証実験の様子
システム実証実験の様子
システム構成図
システム構成図

 同システムでは、NECの「適応予測制御技術」を適用した。同技術は、刻々と変動するバックホウの動特性や応答遅延による影響を加味した制御を行うために使う。バックホウには大林組と大裕が共同で開発した汎用遠隔操縦装置「サロゲート」を装着し、対象土砂やダンプトラックの状況に応じた動作計画を大林組のノウハウをもとに作成し活用する。熟練技能者による操縦のノウハウと人工知能技術も活用することで、掘削や積み込み時の機械の動き方を高精度に再現することができる。

 「適応予測制御技術」は、制御対象の動特性の変化に適応する「適応制御」と制御対象の動きを予測することで、応答遅延に対応する「予測制御」を融合したNEC独自の制御技術。

 同システムの特徴は、高精度な作業により高い生産性を実現できること、メーカーや機種を選ばず後付けで容易に自律化てきること、大幅な省人化を可能にする統合制御システムであることなどが挙げられている。

 高精度な作業については、適応予測制御技術と、熟練技能者の大量の作業データを分析し、効率的な動作を数値化することで実現した。数値化されたデータを土砂の状況や作業ごとに異なるバックホウやダンプトラックの配置に応じて補正することにより、熟練技能者の動きを模した生産性の高い作業が可能となる。また掘削範囲における盛土の状況を3Dスキャナーで確認することにより、1回に積み込む土砂の量が最大になるポイントを判断し掘削、さらに待機しているダンプトラックへ旋回しベッセル内のカメラで確認しながら積み込みを繰り返し行える。積み込んだ土砂がダンプトラックの規定重量に達した時は、作業を停止し次のダンプトラックが入って来るまで待機するため、周辺には一切作業員が立ち入る必要はない。

掘削位置のセンシング
掘削位置のセンシング

 バックホウの制御は、電気信号などで直接制御するのでなく、サロゲートを介して行う。サロゲートは、操作レバー部に装着するアタッチメントで、メーカーや機種を問わず対応が可能なため、バックホウ自律運転システムも装着機種を選ばず、市販のバックホウに後付けで装着できる。

 同システムは、作業エリアや建設機械の姿勢・位置を認識するためのさまざまなセンサーを、作業エリアやバックホウなどを認識しやすい場所に多数配置し、それらを通信ネットワークで統合して制御する「ネットワークドコントロールシステム」によって管理する。そのため搭乗視点のみならず俯瞰的な視点も加えることができ、これらの情報を基に管理者が遠隔で確認しながら管理することが可能となる。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

特集

CIO

モバイル

セキュリティ

スペシャル

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNet Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]