本記事は楽天証券が提供する「トウシル」の「TOP 3分でわかる!今日の投資戦略」からの転載です。
今日のポイント
- 金融セクターには割安株が多い
- 三菱UFJの収益力は正しく理解されていない
- PBR 0.4倍と株価指標は極端に割安:配当利回りは4.7%
- 株式市場で三菱UFJの評価が低い理由
- 3メガ銀行の投資判断
これら5点について、楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。
金融セクターには割安株が多い
金融セクターには、株価指標で見て割安な銘柄が多数ある。具体的に言うと、配当利回りが高くて株価収益率(PER)や株価純資産倍率(PBR)が低い銘柄が多数ある。
低金利の長期化で銀行の預貸金利ざや(預金金利と貸付金利の差)が縮小していくという不安やフィンテック(金融新技術)の普及で旧来型の金融機関が不要になるという不安が織り込まれていると考えられる。
確かに地方の中小金融機関には、構造的な収益悪化に苦しむところが増えている。ただし、グローバルにビジネスを展開している大手金融機関には、安定的に高収益を上げる力を持っているところもある。高収益企業なのに不安先行で株価が低迷している大手金融株は投資価値が高いと判断している。
以下の5銘柄は割安な高配当利回り株として長期投資する価値が高いと判断している。
グローバル展開している大手金融株の株価バリュエーション:7月30日時点

単位 株価:円 配当:% PER:倍 PBR:倍
出所:配当利回りは1株当たり年間配当金(会社予想)を7月30日株価で割って算出。配当予想を公表していないオリックスは市場予想を使用。PERは7月30日株価を1株当たり利益(会社予想)で割って算出。三菱UFJは会社目標。オリックスは市場予想
中でも、三菱UFJ FG(以下「三菱UFJ」と表記)の投資価値は高いと判断している。本レポートでは、三菱UFJに絞って投資価値についての考え方を解説する。