AI-OCR workflow for AI inside - DX Suite(出典:UiPath)
ロボティックプロセスオートメーション(RPA)ソフトウェアベンダーのUiPath(千代田区)は8月6日、開発キット「AI-OCR workflow for AI inside - DX Suite」を発表した。同日からアプリストアサービス「UiPath Go!」から購入できる。
人工知能(AI)を活用して手書きの文字を光学文字認識(OCR)処理できる“AI OCR”サービス「DX Suite」をRPAツール「UiPath」で生成したロボットと連携できるようになる。いくつかの項目を設定するだけで、RPAの処理に組み込めるという。
専用の動作をする“カスタムアクティビティ”やワークフロー、それらを活用したサンプルとなるワークフローなど、API連携させた自動化に必要な部品などをパッケージングして提供する。UiPath、DX Suiteそれぞれの契約が必要だが、開発キットの料金は無料。
1月に発表した開発キット「Connector for AI inside - DX Suite」の後継という位置づけで、読取結果に応じて後続の処理を変更できるOCRジョブ検索、レイアウトの異なる複数のファイル仕分け処理を自動化できるElastic Sorterなどの機能への対応を追加したという。
“複数種類のファイルを一度にアップロード、仕分け、OCR、CSVファイルへ出力”という流れを1つのワークフローで実現できるとしている。
DX Suiteは、AI inside(渋谷区)がAmazon Web Services(AWS)上で運用、SaaS型で利用できるAI OCR。自社開発のAIを活用して読取る基本機能Intelligent OCR、オプションとなるElastic Sorterなどを展開している。
富士キメラ総研(中央区)が3月に刊行した市場調査レポート「2019 人工知能ビジネス総調査」によると、AI OCR市場の62.5%を占めるシェアを持つという。
Intelligent OCRの税別月額利用価格は10万円から。初期費用として別途150万円が必要。
富士キメラ総研「2019 人工知能ビジネス総調査」AI OCR市場 2017年度実績(出典:AI inside)
UiPath Go!は、2018年10月に開始した、UiPathが運営するRPAのためのアプリストアサービス。自動化のためのさまざまな部品をパッケージングした“コンポーネント”を、UiPathの確認を経た上でさまざまなデベロッパーや企業、団体から提供している。7月から英語に次ぐ初めての言語として日本語対応を開始している。