Microsoftは米国時間8月19日、「Windows 10 19H2」の新たなテストビルドを、「Windows Insider Program」の「Slow Ring」を選択しているテスターに向けて公開した。前回と同様に今回も、機能をデフォルトで無効化したビルドと、デフォルトで有効化したビルドの2種類が用意されている。8日に公開されたビルドのうち、機能がデフォルトで有効化されたものを使用しているユーザーは、今回もエンタープライズ向けの興味深い新機能が有効化されたものを利用できる。
Microsoftはなぜ、新たなビルドを2種類投入するのだろうか?同社によると、この秋に展開するWindows 10 19H2で、新機能をデフォルトで無効化しておく計画だという。同社は、フィードバックに従って機能を有効化できるようにするためだと述べている。このアプローチをうまく運用していくうえで、デフォルトで無効化しておいた機能を提供するためのメカニズムをテストする必要があるというわけだ。
既に「Build 18362.10012」を試しているテスターは、新たなビルドとしてデフォルトで機能が無効化されているもの(「Build 18362.10014」)が取得できるという(このビルドには新機能とともに前回のリリースで追加された機能も含まれている)。また、「Build 18362.10013」を試しているテスターは、デフォルトで機能が有効化されたビルド(「Build 18362.10015」)が取得できるという。
機能がデフォルトで有効化されているビルド(Build 18362.10015)で利用できる新機能には以下が含まれている。
- 「Microsoft Intune」から従来のWin32デスクトップアプリを管理できるようにするための「Windows 10(Sモード)」のポリシー拡張機能。これが正確に意味している内容について、筆者はMicrosoftにより詳細な情報を求めているところだ。今のところ筆者は、「Microsoftストア」アプリとそうでないものの境界線をなくしていこうとするMicrosoftの継続的な取り組みの一環だと捉えている。Win32アプリは、Microsoftストアアプリと同様、問題ないという地位を得ているようだ。
- 「ARM64」デバイス向けの「Windows Defender Credential Guard」によって、ARM64ベースのデバイスを使用しているユーザーに対して資格情報の盗難に対する保護機能を提供できるようになる。
- 「ファイルエクスプローラー」の検索機能が強化され、PC上でインデックス化されているローカルファイルに加えて、「ウェブを活用したサジェスチョン」を表示できるようになる。
Microsoftは、Windows 10 19H2と「Windows 10 20H1」という機能アップデートの双方について、テスターを2つのグループに分けて並行してテストしている。Windows 10 19H2はこの秋の展開開始が見込まれており、新機能はデフォルトで無効化されたマイナーアップデートとなる。そして2020年春頃にロールアウトされると考えられているWindows 10 20H1は、より「メジャーな」機能アップデートになる可能性がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。