Googleは米国時間9月5日、同社の一部中核製品で利用している差分プライバシーライブラリーのオープンソース版をGitHubで公開したと発表した。このライブラリーは匿名化された集積データを、「プライバシーを保護したまま」で活用する製品の開発を支援するものだ。
Googleのプライバシー/データ保護オフィスの製品マネージャーであるMiguel Guevara氏は同社のブログで、「あなたが都市計画家であるか、中小企業のオーナーであるか、ソフトウェア開発者であるかにかかわらず、データから有益な洞察を得ることで仕事の質を向上できるようになるとともに、重要な疑問に答えるための力が得られる。とは言うものの、強固なプライバシー保護がなければ、市民や顧客、ユーザーからの信頼を失うというリスクを犯すことになる」とし、「差分プライバシーによるデータ分析は、厳格に統制されたアプローチであり、これを用いることで組織は自らが保有する大多数のデータから、個人データの区別や特定ができないよう保証されたかたちで洞察を得られるようになる」と説明している。
Guevara氏によると、C++で記述されたこのライブラリーは、総数や合計、算術平均、中央値、分散といった標準的な統計関数だけでなく、何もない状態から実行することが特に難しい機能にも注力しているという。また、同ライブラリーにはPostgreSQLの拡張機能とともに、よく使われる手法も搭載されているため、使ったことのない開発者でもスムーズに利用できるようになっている。
Guevara氏は、「医薬から政府、企業、そしてそれ以外にも、これらのオープンソースツールが、誰もがメリットを得られる洞察を生み出すことに役立つことに期待している」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。