編集部からのお知らせ
新着記事まとめPDF「データサイエンティスト」
ZDNet Summit 2021開催のご案内

「遠くない将来に領収書という紙がなくなる」コンカー、キャッシュレス推進 - (page 2)

阿久津良和

2019-09-10 06:45

 その一環として今回発表したのが、JR東の「Suica」データベースから利用履歴を経費情報としてConcur Expenseに取り組む施策である。現在、三菱ケミカルを含めた大手企業3社で実証実験を進めており、具体的な実施時期は未定ながらも、Suicaを用いたタクシーや地下鉄といった交通機関の利用料も対象となる予定だ。また、JR西の「Nimoca」や他の交通系ICカードとも協業を進めている。

みずほフィナンシャルグループ デジタルイノベーション部長 柿原愼一郎氏
みずほフィナンシャルグループ デジタルイノベーション部長 柿原愼一郎氏

 デジタルペイメントの文脈では、みずほフィナンシャルグループの「J-Coin Pay」連携も新たな取り組みだ。J-Coin Payはスマホアプリとして動作する。

 みずほフィナンシャルグループ デジタルイノベーション部長 柿原愼一郎氏は「銀行の支店やATMを不要にする商品」と説明。金融口座への振替やアプリへのチャージも可能。同社は今回の提携で、法人顧客や新規事業の創出など多角的な戦略で利用者拡大を狙う。

DiDiモビリティジャパン 副社長 兼 DiDi Chuxing 北アジア担当ジェネラルマネージャー 林励氏
DiDiモビリティジャパン 副社長 兼 DiDi Chuxing 北アジア担当ジェネラルマネージャー 林励氏

 経費精算の完全自動化を目標に掲げるコンカーは、現在API経由で外部連携する「データプロセス連携を推進している」(三村氏)。その一環として、Concur App Centerと連携するのがDiDiやSmartRyde、FEEDER法人プリペイドカードだ。

 グローバル展開するDiDi Chuxingは国によって異なるサービスを展開しているが、日本では同名のタクシー配車アプリを展開し、登録したカードで支払った電子領収書データをConcur Expenseに自動送付。現在は日付や金額程度の情報しか取得できないが、今後は「乗車場所や時間、高速道路の利用なども追加する予定」(三村氏)だ。

DLGB 代表取締役社長 木村聡太氏
DLGB 代表取締役社長 木村聡太氏

 DiDiモビリティジャパン 副社長 兼 DiDi Chuxing 北アジア担当ジェネラルマネージャー 林励氏は今回の提携について、「法人顧客の獲得につなげたい」と述べている。

 SmartRydeは、オンラインによる事前手配を行うことで、出張先の配車手配を行う空港ピックアップサービス。「DiDiと同じくクレジットカードから支払うため、高額なチップや悪質な請求を回避できる」(三村氏)という。

MTI 執行役員 濱田鉄平氏
MTI 執行役員 濱田鉄平氏

 FEEDER法人プリペイドカードはチャージ方式を採用することで、与信審査が通りにくい新規企業やフリーランススタッフを雇用する企業向けの法人カード。「仮払いという業務習慣は減りつつあるが、それでも継続する企業は少なくない。本サービスは仮払いをデジタル化し、これまで不明確だった利用状況のトラッキングも可能」(三村氏)としている。

 コンカーは先に述べた「社会基盤の整備」を実現するため、政府に働きかけを行った結果、財務省の税制調査会における税調24回総会(PDF)で、アプリ提供業者などを経由した経費精算において、領収書などの受領やスキャン作業を不要にする案を盛り込んだ。

 三村氏は「政府の議論のテーブルに載った。よほどのことがない限り発行されると思う。遠くない将来、領収書という紙がなくなる世界が訪れるだろう」と説明し、デジタル時代の実現に向けた展望が現実化しつつあると強調した。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

特集

CIO

モバイル

セキュリティ

スペシャル

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNet Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]