本記事は楽天証券が提供する「トウシル」の「TOP 3分でわかる!今日の投資戦略」からの転載です。
今日のポイント
- 優待は欲しいが株価下落リスクを負いたくない場合は「つなぎ売り」
- 優待取り「つなぎ売り」にかかるコスト
- 制度信用より一般信用を使った方がリスクが小さい
- 一般信用・短期「つなぎ売り」を早くやるメリットとデメリット
- 一般信用・短期で売建可能な銘柄と利用可能な株数を見る方法
- 楽天証券ウェブサイトで利用可能な株数を見る方法
これら6点について、楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。
前回に続き「株価下落リスクを負わないで株主優待を獲得する方法」を解説する。
優待は欲しいが株価下落リスクを負いたくない場合は「つなぎ売り」
「つなぎ売り」は信用取引の一種である。以下の方法で優待取りに使うことができる。
つなぎ売りを使った「優待取り」のやり方とイメージ図

9月末に100株保有すると魅力的な株主優待が得られる銘柄を「A社」として解説する。以下の2ステップで優待取りが完結する。
【ステップ1】
A社100株の「買い」とA社100株の信用取引の「売り」を両方とも行う。買ってから売っても売ってから買っても、どちらでも問題ない。同じ価格で行うのが理想である。
9月末基準の優待を得るためには、9月26日(権利付き最終日)までにステップ1を行う必要がある。26日までにステップ1を行い、27日(権利落ち日)までポジションを持つと9月末基準の優待を得る権利が確定する。
【ステップ2】
優待の権利を得たら、速やかに(原則9月27日に)現渡し(げんわたし)で決済していただきたい。現渡しとは、保有するA社株100株を信用で売建て(うりたて)しているA社株100株の返済に充てることである。これで「優待取り」は完結だ。
30日に現渡しすることも返済期限内なので可能だが、貸株料を払う期間が長くなるので忘れずに27日に現渡しをしよう。