脆弱性、情報流出、著名ハッカーなどグーグル検索のトレンドにみるサイバーセキュリティ

Charlie Osborne (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2019-09-24 06:30

 ここ数年、「cybersecurity」、あるいは2単語の「cyber security」(いずれも「サイバーセキュリティ」の意)という検索語を、よく見かけるようになってきている。

 詐欺事件やサイバー犯罪、データ漏えいが増加した結果、サイバーセキュリティ関連の用語は、それがフィッシングであるか、アカウント侵害であるかにかかわらず、コンシューマーの世界に入り込んできており、業界のプロフェッショナルのみが知っているような言葉ではなくなっている。

 このため、世界で最も多くの人々に利用されている検索サービスプロバイダーのGoogleであれば、サイバーセキュリティのどの分野に関心が集まっているのかや、脅威がいかに進化していくのか、そしてそれらに関する知識とともに、どの脆弱性や攻撃が最も世の中を騒がせたのかを知るうえで興味深いリソースを提供できるはずだ。

 インシデント対応プラットフォームを提供するRedscanは、「Google検索」におけるサイバーセキュリティ関連のトレンドや人気について、2004~2019年の「Google Trends」データに基づき調査した結果を、レポートとして公開している。

 同レポートによると、この業界の人物のなかで最も多く検索されたのは、ITセキュリティ企業Herjavec Groupの最高経営責任者(CEO)であり、投資家でもあるRobert Herjavec氏だ。Herjavec氏が検索された回数は、「世界で最も有名なハッカー」とされ、現在ではセキュリティコンサルタントとして活躍しているKevin Mitnick氏の4倍にも及んでいる。

 最も多く検索されたセキュリティプロフェッショナルのトップ5には、Herjavec氏とMitnick氏の他に、John McAfee氏とBruce Schneier氏、Troy Hunt氏が名を連ねている。

 サイバーセキュリティ製品を専門に手がけている企業(事業部門)で最も多く検索されているのはNortonとAvast Software、AVG Technologies、Kaspersky Lab、ESETだ。また法人向けのサイバーセキュリティ製品に特化した企業で最も多く検索されているのは、SymantecとFortinet、Akamai Technologies、Mimecast、FireEyeだという。

 覚えのない番号から電話がかかってきた場合、その番号が詐欺に関連しているかどうかを検索で確認しようとする人もいるだろう。また同様に、企業/ブランドからの本物のメールであるかのように装ったフィッシングメールも依然として検索されており、同レポートによるとAppleからのメールを装ったものが継続的に流通しているという。

 フィッシング詐欺関連で最も検索されている企業/ブランド(英国での検索データのみに基づいている)は、「iPad」や「iPhone」のメーカーであるAppleとなっており、トップ5には他にPayPalと英国歳入関税庁、Amazon、National Westminster Bank(NatWest)が名を連ねている。

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