Oracle OpenWorld

Oracle Linuxベースの自律型OS発表、ヴイエムウェアとも提携--OpenWord 2019基調講演 - (page 2)

藤本和彦 (編集部)

2019-09-17 14:58

Microsoftとの提携強化とVMwareとの協業開始

 Microsoftとの提携関係も強化している。新たにOCI上での「Microsoft SQL Server」のサポートを発表したほか、既に発表となっているOracle Cloudと「Microsoft Azure」の相互接続についても北米東部(アッシュバーン)とロンドンに加えて、数四半期中に米国西部、アジア、欧州へと拡大していくことを明らかにした。

 またマルチクラウド関連の取り組みとしてVMwareとの提携を発表した。VMware Cloud Provider Programのパートナーとして「Oracle Cloud VMware Solution」を提供する。これは、「VMware vSphere」「NSX」「vSAN」などからなる「VMware Cloud Foundation」をベースとしたもの。Oracle Cloud上でVMwareのワークロードを実行可能にする。

 また提携の一環として、VMware環境で稼働するOracle製ソフトウェアのテクニカルサポートも提供する。

 VMwareとの提携により、VMwareワークロードのOCIへのリフト&シフトを加速し、Autonomous DatabaseやExadata Cloud Serviceといった同社の最新サービスを簡単に利用できるようになるとEllison氏は話す。

OracleとVMwareとの提携発表
OracleとVMwareとの提携発表

リージョン拡大と開発者向けサービス

 Oracle Cloudは現在、全世界で16のリージョンを運営されている。同社は今後15カ月間で20のリージョンを追加する予定。これにより合計36のリージョンを展開することになり、「AWSの25リージョンよりも数が多い」(Ellison氏)という。

 具体的には、米国(カリフォルニア州ベイエリア)、カナダ(モントリオール)、ブラジル(ベロ・オリゾンテ)、英国(ウェールズ州ニューポート)、EU(アムステルダム)、日本(大阪)、オーストラリア(メルボルン)、インド(ハイデラバード)、韓国(チュンチョン)、シンガポール、イスラエル、南アフリカ、チリ、サウジアラビアの2カ所、UAEの2カ所にリージョンを構築するほか、英国政府用に2つ、イスラエル政府用に1つを開設する意向となっている。

Oracle Cloudのリージョン拡大について
Oracle Cloudのリージョン拡大について

 Ellison氏は基調講演の最後に、開発者や学生、教育者、関連組織が無償でデータベースの構築、学習、検索を行えるサービス「Always Free」を発表した。データベースやコンピュート、ストレージなどのサービスを一定の条件下(写真参照)において、無期限で無料利用できる。300ドル分のクレジットが付いた30日のフリートライアルも組み合わせて使えるようになっている。

Always Freeの提供内容
Always Freeの提供内容

(取材協力:日本オラクル)

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