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MSの「Data Dignity」チーム、ユーザーによる個人情報のコントロール実現目指す

Mary Jo Foley (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 編集部

2019-09-25 16:18

 Microsoftが最高技術責任者(CTO)室の中に新たに「Data Dignity」(データの尊厳)と呼ばれるチームを立ち上げ、人材を集めているようだ。このチームは、個人情報に対するユーザーのコントロールを強める方法を模索するという。いつの日か、ユーザーが個人情報をサードパーティーに自由に売ることができるようになるのかもしれない。

プライバシー
提供:theartofresearch.org

 最近のMicrosoftは、プライバシーに関する主張を行うことが増えている。これは、データの収集の方法をめぐって法的な問題や政治的な問題にぶつかっている、GoogleやFacebookをはじめとしたほかの大手IT企業との違いを強調するためだ。同社もプライバシー専門家との衝突を経験しており、「Windows 10」でテレメトリーの名目でデータを収集したことが議論になったほか、最近ではサービス改善のために「Skype」の会話を契約業者の人間に聞かせていたことも問題になった。Data Dignityのような取り組みは、(少なくとも理論上は)ユーザーのプライバシーに配慮する企業だとアピールする同社の取り組みを、さらに前進させるかもしれない。

 筆者は2019年、同社の「Project Bali」に関する情報を掘り起こし、Microsoftがユーザーの個人情報に対するコントロールを強める方法を模索していることを記事で明らかにした。Project Baliは、1月時点では社内テストの段階にあったとみられるMicrosoft Researchのインキュベーションプロジェクトの1つで、「ユーザーが自分自身に関して収集されたすべての個人情報をコントロールできる新しい個人情報バンク」だ。同プロジェクトの紹介ページによれば(現在は非公開)、その目的は個人情報を保管、視覚化、管理、コントロール、共有、収益化する手段をユーザーに提供することだという。

 そしてThe New York Timesは米国時間9月23日、Jaron Lanier氏が出演するデータプライバシーをテーマとしたインタラクティブな記事を掲載した。Lanier氏は仮想現実(VR)の分野の先駆者で、Microsoftのインターディシプリナリーサイエンティストだ。

 Lanier氏はTimesの企画で、ユーザーはもっとも貴重な資産であるデータを提供するように仕向けられており、個人情報の提供に対して対価を得るべきだと主張している。同氏は、こうした問題を正すための計画を説明する中で、「data dignity」という言葉を使っていた。

 そこでこの言葉を検索してみると、theartofresearch.orgと呼ばれるサイトが見つかった。このサイトによれば、「The Art of Research」という組織は、Lanier氏の指導の下でMicrosoftのCTO室に置かれているという。この組織について説明するページには、「Microsoftには、Christian Liensbergerが率いる『Data Dignity』チームが新たに設置された(人材募集中!)」とも書かれている。

 Liensberger氏はMicrosoftのプリンシパルPMマネージャーであり、CTOであるKevin Scott氏のアドバイザーだ。同氏はLinkedInのプロフィールで、現在の仕事について「プログラムマネージャー、デザイナー、開発者からなる部門横断的なチームを管理し、Microsoftの経営陣から直接の支持を得ている、破壊的変革をもたらすML/AI製品を育てている。これには、Microsoftや業界全体におけるML/AIおよびデータに対するアプローチを発展させる、一連の企業横断的な取り組みやプロジェクトが含まれる」と説明している。

 どうやら、Data Dignityは本格的な取り組みになりそうだ。

 筆者は、MicrosoftがData Dignityに関する計画についてさらなる詳細を共有するかどうかを同社に尋ねたところ、広報担当者より「共有することはない」との回答を得た。それでも、Microsoftがこの件についてこのような広報対応をし始めていることから、筆者には比較的すぐにさらなる情報が出てくる可能性があるのではないかと思える。Project Baliに関する何らかのニュースが今後数カ月中に出てくるのだろうか。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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