多摩市は10月3日、RPA(ロボティックプロセスオートメーション)を用いて業務を自動化する実証実験について、これまでの成果を公開した。
今回の実験は3月1日〜7月31日にかけて実施された。インテックとUiPathが技術協力した。具体的には、法人住民税や児童手当、保育園入所に関する入力業務の一部を自動化した。従来型のOCR(光学文字認識)、人工知能(AI)で文字を読み取るAI-OCR、RPAを組み合わせた技術検証を進めた。
これにより、年間約261時間の削減効果が試算された。職員の作業時間の約50%に当たる。各業務のの自動化により削減した作業項目と時間だけでなく、導入によって増加した作業項目と時間も盛り込まれている。作業時間の削減効果は、この増減をトータルして算出されている。
多摩市では、実証実験の評価、分析を「AI-OCRとRPAを組み合わせた業務改善実施報告書」(PDFファイル)にまとめている。RPAツールの評価については、AIやOCRとの柔軟な連携性や正確かつ安定した動作、シナリオ作成の容易性、保守のしやすさなどを認めている。
また、AI-OCRやRPAの導入を進めるに当たっては、システム環境の見直しが必要な点や現行業務をそのまま自動化するのではなくAI-OCRやRPAの特性に合わせた改善を進めることが必要としている。