ピュア・ストレージ・ジャパンは10月8日、米国オースティンで開催した年次カンファレンス「Pure//Accelerate 2019」で発表した製品群を説明する記者会見を都内で開催した。米本社Pure Storage戦略部門バイスプレジデントのMatt Kixmoeller氏(マット・キックスモーラー)氏は「過去の10年はストレージアレイの再発明、今後の10年はストレージ体験の提供を主体とした『サービスとしてのストレージの再発明』に取り組む。それを具現化したキーワードが『Modern Data Experience』だ」と述べ、新製品の概要を説明した。
クラウドデータサービス「Cloud Block Store for AWS」と「CloudSnap for Azure」の一般提供(General Availability:GA)が開始されている。

Pure Storage 戦略担当バイスプレジデント Matt Kixmoeller氏
これまでベータ版だったCloud Block Store for AWSは、同社独自のストレージOS「Purity」を基盤としたブロックストレージサービス。同社のオールフラッシュアレイ「FlashArray」シリーズとパブリッククラウドで共通のAPIを利用できるため、既存の運用環境をそのまま移行できる。
Cloud Block Store for AWSは2つの「Amazon Elastic Compute Cloud(EC2)」で稼働するソフトウェアであり、オブジェクトストレージサービス「Amazon Simple Storage Service(S3)」に対応するのが特徴の1つだ。
Purityのスナップショット機能を用いることで、アプリケーションのリモート保護や本番環境から開発環境の作成を可能としている。ベータ版を利用してきたユーザー企業から、クラウドとの双方向データ移行や災害復旧、ActiveClusterを使用してAWSのアベイラビリティゾーン(AZ)間やAZ内で高可用性を実現したと説明する。

一般提供を開始した「Cloud Block Store for AWS」
「Microsoft Azure」でクラウドを活用してバックアップできるCloudSnap for Azureは、オブジェクトストレージサービス「Azure BLOB Storage」をスナップショットの格納場所とし、オンプレミスに設置したFlashArrayの災害復旧を可能とする。
SaaS型の監視ツールも「Pure1 VM Analytics Pro」として刷新。データ保持期間を7日間から3年間に延長し、改善したAIエンジンが仮想マシン(VM)を監視対象に加えることで、ストレージとインフラ間で発生する問題の相関性を可視化する。

一般提供を開始した「CloudSnap for Azure」