富士通は10月8日、情報通信機能を備えたコネクテッドカーなどの自動車から収集したデータを活用するサービス事業者向けにストリームデータ処理基盤「FUJITSU Future Mobility Accelerator Stream Data Utilizer」の提供を開始した。
同製品は、歩行者や車両・道路・建物などのヒトやモノ単位に、ストリーム処理の中でデータとデータ処理プログラム(プラグイン)をオブジェクトとしてインメモリーシステムに管理する。オブジェクトの中で、データに加えてプラグインとプラグインの切り替えタイミングをメッセージとして受け取る仕組みとプラグイン実行制御の機能を持たせることで、ストリームデータ処理を継続しながら、システムを止めることなく新しいプラグインのデータ処理を実行できる。
こうした機能は、富士通研究所が開発したストリームデータ処理技術「Dracena」を活用しており、継続的なデータ処理ができるため、コネクテッドカーへの危険情報予測のリアルタイムな配信など、無停止運用が求められるさまざまなサービスを柔軟に追加、変更することが可能だという。
システム全体イメージ(出典:富士通)
また同製品は並列処理はのほか、システムを動かしたままでアジャイルにデータ処理内容の追加・変更や、プラグインにおける数値判定の閾値を変えることによる仮説検証ができるため、サービス提供事業者はさまざまなユースケースでデータの分析、予測サービスを柔軟に対応可能となり、一般のドライバーや運送業者に対して安全・安心・快適なモビリティサービスの提供を実現できるとしている。