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炎上から会社を、社員を守る! SNSリスクマネジメント講座

第6回:企業や従業員が炎上に巻き込まれた際の対応策とは

後藤真理恵 (SNSエキスパート協会 代表理事)

2019-10-18 07:00

 前回は、SNS運用担当者が行うべき炎上予防策の後編として、「炎上に備えておく」「炎上を早いタイミングで発見する」について解説しました。今回は、皆さんが所属する企業・団体または従業員が炎上に巻き込まれた場合にとるべき「炎上対応策」について紹介します。

炎上対応は「早期発見・早期消火」が基本

 どんなに細心の注意を払っていても、現代は炎上を100%防ぐことはできない時代です。特に、悪意あるデマや勘違いなどによる「巻き込まれ炎上」は予測すら難しいでしょう。

 炎上は、早期に発見し、素早く誠意ある対応をすることが大切です。初動が遅れたり適切でない対応だったり、対応が一貫せず二転三転したりすれば、その被害は大きくなります。

 あらかじめSNSでのトラブル発生時の緊急対応フローを社内で定めておき、万一の時もスピーディーかつ適切に対応を行いましょう(「緊急対応フロー」の例は第5回を参照のこと)。以下では、炎上の発見から対応まで、緊急対応フローの一例を紹介していきます。

Step1.発見

 日頃から定期的にモニタリングを行っていれば、少なくとも炎上発生から数時間までには炎上を発見できるでしょう。それより早く社員や社外の一般ユーザーが目視で発見する場合もあります。

  • モニタリングにより発見(「モニタリング」については第5回を参照のこと)
  • 社員が偶然発見 → 社内窓口に報告
  • 社外からの連絡(電話、メッセージなど)により発見 → 公式ウェブサイトの「お問合せ先」やSNS公式アカウント宛てに報告

Step2.報告 → 共有

  • 「炎上発生」の報告を受けたら、まずは気持ちを落ち着けましょう。

 そして緊急対応フローに従い、社内の危機管理チーム(例:法務室・広報・社長室など)に速やかに連絡を入れましょう。

Step3.状況確認

  • どこで(Twitter、匿名掲示板)、どの程度の炎上(批判や誹謗中傷コメントは何件くらいか)が起きているのかを確認しましょう。

 炎上による被害が甚大な場合は、弁護士や警察への相談も検討すべきでしょう。損害賠償請求や刑事告訴を検討する必要があれば弁護士に、脅迫やストーキング行為などを受けているような状況であれば警察に相談することをお勧めします。

Step4.原因分析

  • 何が原因で炎上が発生したのかを確認しましょう(炎上原因例については 第2回を参照のこと)。
画像1

 併せて、その炎上は「自社/従業員に非があるのか、ないのか」を確認しましょう。

  • 「自社/従業員に非がある」ことが明らかな場合
  • 「自社/従業員に非があるかどうか」調べないと分からない場合
  • 「自社/従業員に非がない」ことが明らかな場合

Step5. 対応

 以下では、上述した3つのケースごとに、適切な対応例を例文とともに解説していきます。

「自社/従業員に非がある」ことが明らかな場合

 必要なら[限定謝罪(部分謝罪)] → [お詫び] + [経緯・原因の開示] + [再発防止策の提示]

 「公式アカウントによる投稿に誤りがあった・不適切な内容が含まれていた」「自社商品に欠陥があった」などが理由で炎上している場合には、特にスピーディーかつ誠実な対応が望ましいでしょう。「お詫び + 炎上原因の開示+再発防止策の提示」のセットが基本形です。

例文

▲月■日(◆)に当アカウントが行いました投稿に誤りがございました。以下の通り修正させていただくとともに、ご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。

(誤)最寄り:青梅駅
(正)最寄り:青海駅 ※JRではなく「ゆりかもめ」の駅ですのでご注意ください。

このたびの誤りは、担当者が駅名を手入力し、弊社内でダブルチェックをすることなく投稿したことが原因です。今後はダブルチェック前の内容は決して投稿できないフローに修正し、再発防止に努めてまいります。

 なお、原因確認や再発防止策の策定に時間がかかる場合、その間も炎上はどんどん拡大する危険性がありますので、まずは一次対応を迅速に行いましょう

 具体的には「限定謝罪」(問題がある部分についてのみ行う謝罪)、関係者や世間に迷惑をかけていることを謝罪します。経緯確認や再発防止策が確定したら、正式な謝罪とともに発表しましょう。

一次対応 例文

▲月■日~★日に当アカウントで実施しました「フォローして当てよう!新商品プレゼントキャンペーン」において、ご当選者にお届けした商品の一部にカビが発生しているとのご指摘がありました。ご当選者の皆さまにご迷惑をおかけいたしましたことをお詫び申し上げます。現在、原因究明などを急いでおりますので、判明次第あらためてご報告させていただきます。

「自社/従業員に非があるかどうか」調べないと分からない場合

 まずは[限定謝罪(部分謝罪)] + [事実確認を急ぐ意思表示] → 適切な対応へ

 「Aという従業員が、Bという飲食店で店員に暴力を振るっていたらしい」など、事実かどうか確認が必要な内容が理由で炎上している場合、事実確認(情報は正しいのか、フェイクニュース(デマ)の可能性はないか)を早急に行う必要があります。

 事実確認を行っている間も炎上はどんどん拡大する危険性がありますので、ここもまずは迅速な一次対応が望ましいでしょう。具体的には「限定謝罪」(問題がある部分についてのみ行う謝罪) + 「事実確認を急いで行う意思表示」を組み合わせます。事実確認が完了したら、「自社に非がある」「自社に非がない」のどちらかのケースに合わせた対応を行います。

例文

当社の従業員とされる人物が都内の飲食店「▲▲」さまの店内にて不適切な行為を行っている動画がインターネット上に投稿され、皆さまに不快な思いをさせてしまいましたことをお詫び申し上げます。現在事実確認を急いでおりますが、確認でき次第あらためてご報告させていただきます。

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