VSP 5000シリーズのサイバー攻撃対策として、新たにデータ保護策も搭載。EDR(Endpoint Detection and Response)製品「Cybereason EDR」を活用した早期の検知、復旧に加え、運用管理ソフト「JP1」のラインアップとして提供するバックアップソフト「JP1/VERITAS NetBackup」を活用したデータ保護までをスケジューリング。データはサーバーから直接アクセスできない領域へ最大1024世代を複製するという。運用を自動化しつつ、システムを堅ろう化できるとしている。
データ保護ソリューション概要(出典:日立)
搭載容量は5100と5100Hが23.1PB、5500と5500Hが69.3PB。税別参考価格は5100と5100Hが4200万円から、5500と5500Hが6400万円から。データ保護ソリューションは個別見積となっている。
ストレージ関連で今後予定する新たなソフトウェアとして、ITインフラの運用管理を自動化するという「Hitachi Ops Center」があるという。日立のサーバーやスイッチなどのオンプレミス製品を統合的に管理できるソフトウェア群「Hitachi Command Suite(HCS)」、パブリッククラウドとのAPI連携が可能。人工知能(AI)を活用した機械学習によって予兆を検知、自動解決し、マルチクラウド環境の効率的なリソース活用を支援するという。2020年度から提供予定。
IoTデータの収集、分析力を強化
エッジでの分析サーバーとなるEL300は、多様なIoTデバイスのインターフェース、標準プロトコルに対応。クラウドに直接上げるのではなく、工場や店舗などのエッジ側で画像分析などの一部の処理が可能になる。コア側となるデータセンターに回す必要がなく、転送量削減につながるとししている。税別提供価格は57万5000円から。
コア向けにはデータの増加が予想される“データレイク”構築に向け、汎用のx86サーバーに搭載してストレージを構築するソフトウェア定義ストレージ(SDS)「Hitachi Software Defined Storage」を提供予定。迅速に立ち上げが可能なスモールスタート性を備えつつ、オンラインを通じて必要なリソースのみを拡張可能。VSPシリーズをはじめとする日立のストレージなど、オンプレミスとクラウド間をシームレスにデータ連携できるという。2020年度から搭載予定機種を提供予定。
IoTデータの基盤部分を強化(出典:日立)
ハイブリッドクラウドなど選択肢を拡充
クラウド環境のサービスとしては、10月31日から日立のストレージやサーバーなどのプラットフォーム製品をプライベートクラウドとして提供する「IT基盤ユーティリティサービス」、2020年1月から提供予定のストレージをエクイニクス(中央区)のデータセンターに設置し、パブリッククラウドと高速回線で接続する「Equinix IBX DC(International Business Exchange Data Center)」で提供する「ストレージボリューム提供サービス on Equinix IBX DC」など、クラウド環境を月額モデルで提供するサービスを拡充。今後提供を予定する「ITリソース最適化支援サービス」「パブリッククラウド移行支援サービス」を含めて体系化している。ハイブリッドクラウド環境を使いこなすためのトータルソリューションを提供するという。
クラウド関連サービスを体系化した(出典:日立)