富士ゼロックスは10月28日、A4小型発光ダイオード(LED)プリンター「DocuPrint CP310 st」を発表した。ブラックに加え、ゴールド、シルバー、ホワイトの特殊色3色のトナーを搭載。特殊色印刷専用モデルとしてデザインオフィスや小売業、サービス業向けに販売する。販売目標は3年間で3000台。“新しい市場を創り、活性化していく”ための製品となるという。12月10日から発売する。
沖村氏
SMBドキュメントソリューション事業本部 商品開発部でグループ長を務める沖村直雅氏は「高級感や季節感が表現できるゴールドやシルバー、色紙や透明フィルム上で表現できるホワイトなど、特殊色印刷には一定のニーズがある。しかし、プロダクションプリンターやオフセット印刷でしか出力できないという認識が浸透している」と指摘。
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外注の際に発生するコストと発注から納品までのリードタイム、「Adobe Illustrator」のようなデザインのための専門ツール、使いこなすためのハイレベルな人材、機器などがそれぞれ阻害要因になっていると説明する。
CP310 stは、オフィス向けプリンター「DocuPrint」シリーズのサイズ感や使い勝手を踏襲。デスクにも設置できる幅420mm、奥行466mmというコンパクトサイズで、1分間にA4タテ28枚が印刷可能。デザインオフィスや小売業、サービス業の店舗など、スペースが限られる場所に特殊印刷物の出力環境を提供できるという。
ターゲットとする市場
税別標準価格は34万8000円。個人事業主(SOHO)や中小規模事業所(SMB)でも導入しやすい、オフィス向けプリンター並みの価格を設定したという。企画段階から特殊色を活用する高精度な制作活動、必要な時に必要な分だけの小ロット印刷などが可能になるとしている。
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Illustratorで多く使われるCMYK(シアン、マゼンダ、イエロー、ブラック)、Microsoft Officeアプリケーションで多いRGB(レッド、グリーン、ブルー)、いずれのデザイン制作にも高頻度で活用されるページ記述言語であるポストスクリプト言語仕様に対応。原稿出力見本との互換性を確保したという。
Illustratorのカラーパレット「スウォッチ」向けには、専用の配色データを用意。専用ページからダウンロードが可能で、画面上のイメージに特殊色を反映できるという。また、テンプレートとして40種類ほどのデザインを用意、「Microsoft PowerPoint」と同様に使えるというSaaS「easy design+」のIDを無償で同梱。専門ツールがないユーザーにも活用環境を提供するとしている。
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デモでは黒い用紙へ印刷