一つ目は、bizhubシリーズの機能拡張オプション「i-Option」として提供する「サーバーレスユビキタスプリント」。ストレージがある親機へ出したプリント指示を認証した子機で受信、印刷できる。プリントアウトの場所が自由に選べるという。
藤原氏
コニカミノルタジャパン マーケティング本部 オフィス事業統括部 MFP事業企画部で部長を務める藤原章氏は「使用中の複合機を避け、空いた複合機で印刷可能になる。待ち時間を削減するとともに、印刷に認証が必要となり、放置プリント、他人のプリントの取り間違いなどがなくなる」。サーバー不要、複合機だけで構築でき、グルーピングは最大100台まで可能。
機能概要(出典:コニカミノルタ)
二つ目は、文書データ仕分け自動化ソフト「仕分け名人V2」。文書データのリネームルールを設定した書類ボタンと保存先フォルダをbizhubのパネルに表示。選ぶだけでリネームされた状態で保存先フォルダへデータ転送できるという。「見積もりや納品書など、毎回PCで名前を変更するといった手間がなくなる」(藤原氏)
書類ボタンのルールはPCから作成、登録可能。関係者PCへの通知も設定できる。税別価格3万円の基本機能版と、受信したファクスを送信元ごとで振り分けできる5万円のファクス連携版の2種類がある。基本機能版からファクス連携版は2万円でアップグレード可能。
スキャン時の活用イメージ(出典:コニカミノルタ)
三つ目は、様々なプロセスをドキュメントワークフローとして構築、スキャン文書の処理を自動化できるソフト「Dispatcher Phoenix」。「収集」「処理」「配信」という3つのカテゴリに分かれた自動化パーツを組み合わせ、線をつなげるだけで構築できるという。
「スキャン、傾き補正、OCR処理してのフォルダ振り分け、連携するクラウドサービスへのアップなどができる。仕分け名人はシステム内で完結するが、次のサービスに渡すところまでが可能」(藤原氏)。税別の標準価格は23万4000円からで、パネルが大きいA3機を中心に活用できるという。連携するクラウドサービスは「Box」「SharePoint」「OnBase」など。
使用イメージ(出典:コニカミノルタ)
桑名氏は「各社の複合機でもAPIを活用すればほぼ何でもできるが、お金がかなりかかる。パッケージングできているという点が他社との差別化ポイント」と説明。実際に自社でもかなりの業務改善につながっているという。「働き方改革を自社で実践した際に、印鑑やサインなど、紙の業務であるために縛られているということがあった。紙が必要な部分はあるが、簡単に電子化できるサービスなどを通して、紙に“縛られている”という働き方をなくしていきたい」(藤原氏)